スマホ視聴が主流に! 有料動画配信サービス、2027年に4,120万人突破へ【ICT総研調べ】
サブスク型などの有料動画配信サービスは、今やなくてはならない現代のエンタメ。ICT総研の最新調査によれば、2025年の有料動画配信サービス利用者数は3,890万人に達し、2027年には4,120万人へとさらに拡大する見通しとなっている。では、一体どのサービスが人気なのだろうか。さっそく調査の詳細を見ていこう。
有料動画配信の中では定額制サービスが主流、スマホ視聴が日常化

調査は2025年4月10日~18日、インターネットユーザー4,333人を対象に実施された。有料動画配信サービスの中でもメジャーなのが、定額制のサブスクサービスだろう。全体の31.8%が定額制サービスを利用しており、ペイパービュー(PPV)方式の利用率は6.8%にとどまる。無料動画サービスのみを利用する層は65.2%と最も多いものの、過去の調査結果と比較すると定額制サービスの利用率は微増しており、今後も拡大していくと考えられている。利用者拡大の背景には、月額1,000〜1,500円程度で多彩なコンテンツが見放題となる手軽さや、家族・グループでのアカウント共有といった利便性が評価されているようだ。

視聴デバイスにも大きな変化が見られる。調査結果によると、動画配信サービスの利用端末として最も多かったのはスマホ(71.5%)で、パソコンでの視聴率は46.9%と減少傾向にあった。「ながら視聴」や「移動中の視聴」が可能なモバイル端末へ移行しており、スマートテレビやタブレット、ストリーミングデバイスなどの多様な端末での視聴も進んでいる。デバイスの多様化により、利用シーンに応じた端末の使い分けが一般化していると言えるだろう。
利用率はアマプラがトップ、7割以上が広告付きプランを選択

では、どのサービスが人気なのだろうか。有料動画配信サービスの利用率トップはAmazon Prime Video(66.2%)で、次いでNetflix(36.0%)、U-NEXT(17.6%)、YouTube Premium(10.2%)、Disney+(9.3%)だった。Amazon Prime Videoは動画視聴だけでなく、音楽や書籍、買い物特典など総合型サブスクとしての魅力が高く評価されている。また、Amazon利用者の7割以上が「広告付きプラン」を選択しており、広告表示を受け入れることでコストを抑えたい意向が強いようだ。
Netflixも広告付きベーシックプランを導入し、利用者の過半数がこれを選択。高品質なコンテンツを維持しつつ、より手頃な価格で視聴してもらえるサービスが主流となりそうだ。

満足度調査では、dアニメストア、Netflix、YouTube Premiumが高い評価を得ている。利用者のサービス選択基準は「コスパ重視」「作品クオリティ重視」「コンテンツの幅と量重視」など多岐にわたり、独自コンテンツや機能面、広告の有無によるプラン多様化が差別化の鍵となっている。

さらに、広告付きプランに対する受容度も高まっており、利用者の50%が「無料・安くなるなら広告付きでも構わない」と回答。広告の頻度やタイミング、質が視聴体験に与える影響を重視する声も多く、今後は「いかにストレスなく広告を見せるか」「広告そのものの質を高めるか」がサービス満足度に直結するポイントとなるかもしれない。
出典:【ICT総研】
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記事提供元:スマホライフPLUS
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