好調の昇格組が直接対決。8試合6得点のエース小林心を擁する高知か、テクニカルなムードメーカーの田中パウロ淳一がけん引する栃木Cか【明治安田J3リーグ第9節プレビュー】

4月12日と13日に開催される明治安田J3リーグ第9節。今節は注目の“昇格組対決”が実現する。
今季からJ3を戦う高知ユナイテッドSCと栃木シティがJリーグの舞台で初めて顔を合わせる。会場は高知県立春野総合運動公園陸上競技場。昨季までJFLの舞台でしのぎを削ってきたライバル同士が、どのようなゲームを見せてくれるか楽しみな一戦だ。
ホームの高知は開幕3試合こそ勝利に恵まれずに苦戦を強いられていたが、3月9日の第4節・ツエーゲン金沢戦でJリーグ初勝利。エース小林心の2ゴールで勝点3をもぎ取った。その金沢戦を含めて直近5試合は2勝2分け1敗と勝ち越し、前節の松本山雅戦では小林心の2ゴールに工藤真人、須藤直輝、水野颯太がゴールネットを揺らすなど、前半だけで5ゴールを奪う大勝を飾った。ここまですでに6ゴールを挙げている小林心は、現在J3リーグの得点ランキングで堂々のトップに立っており、Jの舞台でもその高い決定力を十分に発揮している。
対してアウェイに乗り込む栃木Cは首位と1ポイント差の勝点15で4位に付ける。開幕戦でSC相模原に勝利して早々にJリーグ初勝利をつかむと、第2節ザスパ群馬戦こそ落としたものの、第3節以降は負けなし。第4節AC長野パルセイロ戦、第5節テゲバジャーロ宮崎戦、第6節カマタマーレ讃岐戦と3連勝を記録し、一気に勝点を積み上げた。現在は2試合連続ドロー中であるが、継続してゴールは生まれており、チーム状態の良さは結果から伝わってくる。前節の福島ユナイテッド戦では、後半アディショナルタイムの失点で最後に勝点3を逃してしまったが、チームの要でありJ屈指のムードメーカーである田中パウロ淳一に今季2ゴール目が飛び出した。今節に迎えるライバルとの一戦では2戦連発の期待が高まる。
昨季の対戦は1勝1敗に終わっており、それぞれのチームがアウェイで勝利を挙げている。Jリーグ初顔合わせのゲームは、どんな決着が待ち受けているだろうか。
12日には勝点11で8位の福島と勝点15で3位のギラヴァンツ北九州の好カードが組まれている。ここまで7試合で13ゴールの福島、3失点の北九州のぶつかり合いは、まさに“矛盾対決”となる。
リーグ2位タイの得点数を誇る福島は、開幕4試合で4ゴールを挙げていた樋口寛規が前節栃木C戦で3試合ぶりに戦列に戻ってきたことは好材料。3ゴールを決めている10番の森晃太もおり、どこからでもゴールを狙える得点力が自慢である。
その前に立ちはだかるのが北九州。リーグ最少失点の堅守はしっかりと結果で証明されている。ここまで挙げた5勝はすべて完封勝利。チームとしてはとにかく無失点の時間を長くしながら、先制点を取れるかが大きなカギであることは言うまでもない。開幕からフルタイム出場を続けるGK杉本光希を中心に堅く守り、チームトップの2ゴールを挙げている10番の永井龍を軸にゴールに迫りたい。
首位のFC大阪は9位のヴァンラーレ八戸と、2位の鹿児島ユナイテッドは17位アスルクラロ沼津をそれぞれホームで迎え撃つ。そのほかのカードは、宮崎対ガイナーレ鳥取、長野対FC琉球、相模原対群馬、金沢対奈良クラブ、FC岐阜対栃木SC、讃岐対松本が予定されている。
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記事提供元:Lemino ニュース
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