“ニッポン男子バレー界のニューヒーロー”高橋藍選手、初の代表選出当時を回顧「うれしさはありましたけど、そこで戦える自信はなかったです」

「NumberTV」第17回はバレーボール日本代表の高橋藍選手
苦難を乗り越えてきたプロアスリート本人が、個々の競技人生を変えた「最大の挫折」と「復活」の物語を自らの言葉で語るリアルドキュメント「NumberTV」(全24回)の第17回が、3月27日にLeminoで配信された。第17回は、19歳の若さで東京五輪に出場、世界最高峰・イタリア1部リーグで腕を磨き、現在はSVリーグの顔としてファンを魅力する、“ニッポン男子バレー界のニューヒーロー”高橋藍選手が登場した。(以下、ネタバレを含みます)
高校3年生で全国制覇…一躍脚光
「NumberTV」は、俳優の福士蒼汰がナビゲーターを務め、トップアスリートたちの輝かしい「現在」とそれに至るまでの「挫折」をアスリート本人が語るリアルドキュメンタリー番組。スポーツ総合雑誌「Sports Graphic Number」とLeminoの共同プロジェクトによって誕生した。
第17回に登場したのは、男子バレーボール日本代表の高橋選手。小学2年生のときにバレーを始めた高橋選手は、背が伸びるのが遅かったこともあり、全国的に目立つ存在ではなかった。
特に、同世代に逸材がそろっていたことが大きな要因で、京都の名門・東山高等学校に進学するも、同じ京都で1つ上の世代にイタリアのセリエAのパワーバレー・ミラノの大塚達宣選手、チステルナ・バレーの垂水優芽選手、ギリシャのアオンズ・ミロンの山本龍選手などを擁する洛南高校に阻まれて2年生まで全国大会に出場できず、高橋選手は「洛南に勝てるイメージは沸かなかった」と述懐した。
3年生になりキャプテンに就任した高橋選手は、時に慣れない厳しい言葉をチームメイトにかけるなど鼓舞しながらチームを引っ張り、念願の全日本バレーボール高等学校選手権大会(春高)出場を果たすと、失セット0の完全優勝。一躍全国から注目される選手になった。

高橋藍選手が挫折についての思いを語った
初の日本代表入りも「心の底から楽しめていなかった」
春高優勝から1カ月、高橋選手は日本代表に初選出。大きな話題になったが、高橋選手は「もちろんうれしさはありましたけど、そこで戦える自信はなかったです。すぐ『(日本代表キャプテンの)石川祐希選手の対角に入ってバレーをしろ』と置かれたので、『申し訳ない。役割を果たせるほどの力はないのに…』と内心はビビってたというか、心の底から楽しめていなかった」と、プレッシャーを感じていたことを振り返る。
その後、代表での力不足を痛感した高橋選手は、厳しい環境に身を置くことで成長しようと、世界最高峰のリーグであるイタリア・セリエAのチームへ。だが、1年目はアタッカーとして結果が出ず、シーズン中にリベロに転向。それぞれのステージで「壁」にぶち当たった後、それをどう越えて、どう成長できたかを明かす。
それでも高橋選手は「挫折っていう挫折は、自分はまだ出会っていない。今、自信を持ってバレーボールをやれているんですけど、その自信が失われる瞬間が『挫折』というポイントなのかなと思っているので」と打ち明け、「そういうときが来たときのために、常に強い自分を求めていかないといけないなと」と告白して、トップアスリートならではの強過ぎるメンタルを垣間見せた。
なお、4月17日(木)に配信される第18回は、野球のBCリーグ「栃木ゴールデンブレーブス」に所属する川崎宗則選手が登場する。
【制作・編集:WEBザテレビジョン編集部】
※高橋藍選手の「高」はハシゴダカ、川崎宗則選手の「崎」はタツサキが正式表記

高橋藍選手

高橋藍選手

第18回は川崎宗則選手が登場
記事提供元:Lemino ニュース
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