「私からするとマスターズ(笑)」寺西飛香留は人生初の男子ツアー出場で“達成感”
<東建ホームメイトカップ 2日目◇11日◇東建多度カントリークラブ・名古屋 (三重県)◇7069ヤード・パー71>
今大会に主催者推薦枠で出場した男子ツアー史上初の“女性選手”、寺西飛香留(てらにし・ひかる)。2日目は「73」と奮闘したものの、デビュー戦はトータル8オーバーで予選落ちが決定した。
初日は6オーバー「77」と苦しんだが、この日は1バーディ・3ボギーにまとめた。「きのうよりも4打良くできたこと、前半にパープレーで回れたことが良かったです」と笑顔で振り返った。
女性選手では屈指の飛ばし屋で、平均飛距離260~270ヤードを誇る。初日から男子選手に負けじとドライバーを強振し、「同じ組の1人には3回勝って、1回だけ自分が一番飛んだホールがあった。すごくうれしかったです。今週の思い出です」と声を弾ませた。
同組の2人に勝ったホールは、アゲンストの風が吹いた8番パー4(452ヤード)。「275ヤードぐらい飛んだ。めちゃくちゃうれしかった」と達成感にあふれる表情を見せた。
とはいえ、心残りもある。「ドライビングディスタンスの計測ホールがどちらも(風が)アゲていたので、きょうは多分『飛んでいない』って思われてそう…(笑)。フォローのときに測ってほしかった」と苦笑いを浮かべた。
それでも、人生で初めてのレギュラーツアーを戦った喜びは大きい。「スタートホールはたくさんのギャラリーさんがいて、反応してくれてうれしかった」と観客に囲まれてのスタートに感激。さらに、“ギア好き女子”の寺西にとっては「練習グリーンにたくさんパターが置いてある」光景に心が躍った。スコッティ・キャメロンがお気に入りで、「キャメロンの新しいパターや、市販でも売っていないネックなどを見られてすごくうれしかった」と目を輝かせた。
「私から見たら、このレギュラーツアーがマスターズぐらいのすごさ(笑)。“超すごい人と無名の私”みたいな…。このスコアは頑張った方かなと思います。収穫はいっぱいありました」と、夢舞台での2日間をかみしめた。
QTランキングは705位と厳しく、下部のACNツアーを含めて出場資格は持っていない。今後は主催者推薦や、マンデートーナメント(予選会)を突破しての出場を目指す。次戦は24日から本戦が始まる「前澤杯」に推薦で出場予定だ。
今年も日本女子プロゴルフ協会(JPLGA)プロテストに挑戦予定で、「プロテストまで時間があるので、それまではなんでも出ます!」と出場の機会を逃さず、積極的に経験を積むつもり。やる気に満ちあふれた24歳の活躍が楽しみだ。(文・高木彩音)
<ゴルフ情報ALBA Net>
記事提供元:ゴルフ情報ALBA Net
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。