マジか!? 初Vの工藤遥加は、つかまるFWを“カチャカチャ”で『逃げ顔』にして左ミスを消す
プロ15年目にして「「アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI」でツアー初優勝を遂げた工藤遥加のクラブの微調整が興味深かった。
初優勝を支えたクラブはドライバーからパターまで14本すべてがピン社製だが、クラブ契約はフリー。昨年のJLPGA公認の“ドラコン大会”で277.7ヤードを飛ばして竹田麗央らを抑えてタイトルを獲得。ツアーでも指折りの飛ばし屋は「ピンのクラブは曲がらない」と安定感を好んでいる。
14本のうち最新モデルは2本。4番ウッドと7番ウッドが『G440 MAX』だった。このヘッドは、クラウン部やホーゼル形状の進化により「飛距離とやさしさと高弾道を実現」とメーカーはうたっている。工藤も「めっちゃ飛ぶし、上がるんです」とその性能は実感しているが、よく見るとロフト/ライ角調整、いわゆるカチャカチャをいじっていた。
ロフト角17度の4番ウッドは1度立たせて16度、同21度の7番ウッドは1.5度立たせて19.5度で使用している。スタンダードポジションからロフトを立たせることで、フェースアングルも少し開き、“逃げ顔”に見える。
この微調整について工藤は次のように語る。「飛ぶし、高さの出るヘッドですが、つかまりもいいんです。私はフェードヒッターなので、つかまって左に曲がるミスはしたくない。ロフトを立てることで、左を消して飛んで上がるヘッドになりました」。ロフトを立てても十分な高さを出せるという。
逆にもともとつかまるヘッドのため、悪いライの時に打ち込んでも、「右にいかないので使いやすいです」と話す。ロフトを立てて上から打ち込むと、ボールが滑って右に飛ぶこともあるが、そういう現象も起こらない。状況によって対応できる絶妙なヘッドに仕上がっている。
バックラインのないラウンド型のグリップを使用しているため、構えるとメーカーロゴが斜めになっている。ドライバーだけでなくフェアウェイウッドやユーティリティも“カチャカチャ”のついたモデルは増えたが、使用している人は多くはない。アマチュアもカチャカチャをうまく利用することで、「少しつかまる」、「ちょっとつかまりが悪い」などの悩みを解決してくれそうだ。
【工藤遥加のクラブセッティング】
1W:ピン G430 MAX(10.5度/ツアーAD VF-5S/45インチ)
4W:ピン G440 MAX(17度/ツアーAD VF-5S)
7W:ピン G440 MAX(21度/ツアーAD VF-6S)
4・5U:ピン G430(22・25度/ツアーAD VF HB 85-S)
6I~PW:ピン i230(DG 105 S200)
50・54・58度:ピン GLIDE 4.0(DG 105 S200)
PT:ピン PLD DS72(ガンメタル)
BALL:タイトリスト プロ V1x
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