今季の石川遼に爆発の予感 左のミスを消すために、フェースをシャットに使う!? その真意とは【プロコーチが解説】
国内男子ツアーが4月10日(木)にいよいよ開幕する。昨季2勝を挙げ、通算20勝に到達した石川遼は「スイングを良くできてコンプレックスはなくせている状態。スイングにもクラブにも不満はない」と昨年末の取材で明かしている。そんな石川のスイングを臼井麗香のコーチを務める柳橋章徳氏に解説してもらった。
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石川選手は、左手首をヒラ側に曲げる、いわゆる“左手の掌屈”を取り入れたスイングです。左手を掌屈させ、その角度を保ったままインパクトに向かっています。手首を固めて、フェース開閉の速度が激しくなるのを防ぐことが狙いでしょう。
比較的早い段階で掌屈することで、ヒジ下の回旋を少なくでき、フェースをシャットにしたまま、体の回転で打っていけます。石川選手の素振りを見ていると特にそう感じますね。以前はフェース開閉をうまく使って打っていましたが、おそらく左へのミスが嫌だからヒジ下の回旋を抑えてフェース開閉を減らし、インパクトを一定にしようとしているのだと思います。
また、下半身の使い方、軸の管理は一級品です。テークバックで一度右にいってから左に踏み込みますが、大きなブレがなく、左右のバランスがいい。切り返しで地面をしっかり踏めているし、地面反力もうまく使えていますね。
■石川遼
いしかわ・りょう/ 1991年生まれ、埼玉県出身。15歳のツアー初優勝から積み上げた勝利数は「20」。20年からスイング改造に取り組み、昨年は2勝を挙げている。CASIO所属。
■柳橋章徳
やぎはし・あきのり/1985年生まれ、茨城県出身。強豪・中央学院大学ゴルフ部ではレギュラーとして活躍。PGAティーチングプロA級の資格を取得し、男女のトッププロを指導。現在は臼井麗香のコーチを務める。
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世界中のツアー通算113勝を挙げているジャンボ尾崎のスイングは、現代でも大いに参考になる。関連記事「ジャンボ尾崎は40年前から時代を先取り! 小さなメタルウッドで300Y飛ばす秘密とは?【ジャンボ軍団が解説】」で解説している。
<ゴルフ情報ALBA Net>
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