「90年代は神業の領域でした」ジャンボ尾崎のパッティングは何がすごかった?【ジャンボ軍団が解説】
世界中のツアー通算113勝(うち日本ツアー94勝)、賞金王12回、年間最多8勝など一時代を築くとともに、日本ゴルフをけん引した不世出の天才ゴルファー・ジャンボ尾崎。ジャンボは、トップ女子プロの西郷真央や原英莉花、佐久間朱莉らの師匠でもある。令和の今でも色褪せないジャンボのショートゲームのテクニックを、ジャンボ軍団の一員として90年代のレギュラーツアーでともに活躍した東聡に解説してもらった。
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1990年代のジャンボさんのパッティングは神業の領域でした。95年の「ダンロップフェニックス」で優勝したときの、最終ホールで決めた長いイーグルパットはしびれましたね。
ジャンボさんは、ソールをべったりと地面に付けるので、ハンドアップで手元を少し吊る構えで、ヒジからヘッドまでを一直線にしていました。技術的な特徴はヘッドを地面スレスレで低く動かすこと。ショートパットはもちろんミドルパット、ロングパットでも同じです。ヘッドの高さが変わらないので打点が上下にズレることはなく、手元の高さも変わらないので軌道が安定していました。
振り幅が小さいのに、タッチは強めでしたね。打った瞬間に「オーバーじゃない?」と思う強さでも、低くてコンパクトな打ち方なので、カップを外してもタップインできる距離で収まる。前腕と手元の三角形が変わらない完璧なショルダーストロークだったので、インパクトが緩むこともありません。それがジャンボさんのパッティングでした。
■尾崎将司
おざき・まさし/ 1947年生まれ、徳島県出身。5年連続を含む計12度の賞金王に輝き、前人未到の通算100勝を達成。ジャンボの愛称で親しまれる。現在は西郷真央、原英莉花らを指導。
■東 聡
ひがし・さとし/ 1961年生まれ、東京都出身。1983年に同期の金子柱憲とともにジャンボ軍団に入り、レギュラーツアーで7勝。シニアツアーでも2勝を挙げている。
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<ゴルフ情報ALBA Net>
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