生物専門家YouTuber、ニラとそっくりの毒草スイセンを食べるとどうなるか? 体を張って検証
3月22日、生物専門家YouTuberの「平坂寛」(登録者数84万人)がチャンネルを更新。「毒草『スイセン』をニラと間違えて食べてしまってみた」と題した動画を公開しました。
見た目で区別するのは困難
平坂は、毒のある生き物にわざと刺されたり、食材としてあえて食べてみたりする動画で人気の生き物系YouTuberです。公益財団法人黒潮生物研究所の客員研究員を務める生物の専門家でもあり、過去には『情熱大陸』(TBS系)にも出演しています。
今回は、ニラと間違えて食中毒を起こす人が多いスイセンをあえて食べ、体にどのような変化が起きるのか検証していきます。ニラとスイセンの葉はどちらも細長く、非常に近い見た目をしていますが、スイセンにはリコリンなどのアルカロイド系の毒が含まれています。
平坂が葉っぱを潰しながら臭いを嗅ぐと、ニラの場合はニンニクに似た刺激臭がしたのに対し、スイセンは無臭に近いとのこと。
まずはスイセンを1gを量り、生のまま味見をしました。飲み込むのがつらいほど苦みがあり、「いかにも雑草をかじってるって感じ」だといいます。飲み込んでから5時間が経過しても、この量では体に変化は起きません。しかし、口の中の苦みは1時間以上残っていたそうです。
今度はスイセンを10g量り、レバニラ炒めならぬ「レバスイセン炒め」を作っていきます。インターネット上では、10gがスイセンの致死量だとする文献もあるようです。
見た目こそレバニラ炒めであるものの、スイセン特有の「舌にまとわりつく苦さ」があるといい、「間違うわけないと思うけど」と漏らしていました。
バケツに嘔吐し、下痢が5時間続いた
ただ、ニラだと説明されない限り、ニラに似た見た目の「謎の苦い野菜」と受け止めて食べる人もいるかもしれない、というのが平坂の見解です。食後30分から気だるさや吐き気を感じ始め、1時間を過ぎたあたりでバケツに嘔吐してしまいました。
その後も水様便の下痢が5時間ほど続いたそうですが、下痢の頻度はそれほど多くはなく、腹痛を感じることもなかったといいます。症状は半日で寛解したといい、「ここまで症例通りの症状に落ち着くのも珍しい」と話していました。
場合によっては頭痛や低体温、果てには昏睡といった重い症状が出ることもあるといい、動画の内容について「絶対に真似をしないでください」と視聴者にことわりました。
「スイセンの致死量が10g」という情報を載せている文献については、毒成分であるリコリンの致死量と混同した誤りである可能性が高く、現にその誤りを指摘した記事も発表されていると説明しました。
この動画のコメント欄では、
平坂さん死んだニュース出たら「ついに見誤ったか」って思う。どうぞこれからも気を付けてください。
嘔吐に苦しんでまで検証してくれたのは称賛に値します
ただ不味いくらいなら耐えきってしまう平坂さんが吐くくらいだから本当にヤバい植物だ…
といった反応が寄せられていました。
記事提供元:YouTubeニュース | ユーチュラ
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