成長続く動画配信市場、2024年は5,930億円 2029年には7,873億円超えへ【GEM Partners調べ】
Amazonプライム・ビデオやNetflixに代表される、動画配信サービスを利用している人は多いだろう。GEM Partnersによる、「動画配信(VOD)市場5年間予測(2025-2029年)レポート」では、特にコロナ禍をきっかけに利用をはじめたという人も多いことを裏付ける市場規模推計が発表されている。2020年のコロナ禍から今現在の動画配信サービス市場規模、そして今後の展望を、レポートから抜粋して紹介する。
2020年から2024年 市場規模は53.0%増加

「定額動画販売(SVOD)」、「レンタル型動画販売(TVOD)」、「動画配信販売(EST)」を合計した動画配信(VOD)サービス全体の市場規模推計は、前年から3.3%増の5,930億円だった。この値は、消費者が動画配信サービス事業者に支払った金額であり、広告収入などは含まれていない。
コロナ禍に入った2020年と2024年を比べてみると、2024年は2020年の3,877億円から53%増加しており、市場規模は約1.5倍拡大した。特に、2020年から2021年の増加率は前年比19.0%増と顕著で、コロナ禍をきっかけに動画配信サービスを利用した人が多いと推測できるだろう。
一方で、2023年から2024年の増加率は前年比3.3%増と5%を切った。もうすでに多くの人が動画配信サービスを利用しているために、成長ペースが緩やかになっているのかもしれない。とはいえ、Amazonプライム・ビデオやNetflixなどのオリジナルドラマは話題になることも多く、動画配信サービスの市場規模が縮小する気配はなさそうだ。
2029年の動画配信サービス市場規模は7,873億円まで成長?

レポートでは、2029年までの動画配信市場全体の成長スピードの予測も発表されている。GEM Partnersは、2022年~2024年の成長鈍化したペースで市場規模を試算した。しかしそれでも、2029年の動画配信市場規模は7,873億円まで達すると予測。DVD・BD市場は、動画配信サービスとは異なり、減少を続けているものの、動画配信サービスがそれを上回るペースで拡大しているため、DVD・BD市場と動画配信サービスを合わせた映像市場全体は2029年に向けて拡大するようだ。
動画配信サービスを展開する各社では、現在もオリジナルドラマやコンテンツの制作・配信をおこない、利用者の囲い込みに注力している。今後は、これまで1つのサービスしか契約していなかったユーザーが、2つ、3つと利用する風潮が訪れるかもしれない。また、市場規模の拡大によって、サービスのクオリティが高まる可能性もある。ユーザーとしてはどのサービスが自分にとって最適なのか、常にアンテナを張っておきたいものだ。
出典:【GEM Partners株式会社】
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記事提供元:スマホライフPLUS
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