未知の打感がする『ELYTE アイアン』 ミスへの強さも未知の領域⁉
ドライバーのヘッドスピード40m/sのアマチュアゴルファーでも、最新ギアを使いこなせるのか? ベストスコア「67」の元競技ゴルファーでロマン派ゴルフ作家の篠原嗣典が実際にコースに持ち込んで検証しました。
キャロウェイは『ELYTE アイアン』を2025年2月14日に発売。『ELYTE アイアン』のコピーは“Ai 10x FACEが描く再現性の高い球筋 ニュースピードフレームで打感も大幅向上”です。7番アイアンのロフトは29度。ロフト的には飛び系アイアンになります。
『ELYTE アイアン』の注目すべき最初のテクノロジーは、コピーでも触れている「Ai 10x FACE」です。前モデルの『PARADYM AI SMOKE アイアン』と比較して、大幅に有効打点を増加したそうです。『ELYTE』には3つのアイアンがありますが、その中でも最もブレが少ないゴルファーが使用する前提で作られているのが『ELYTE アイアン』で、ミスヒットを助けるよりも、飛びやスピン、打ち出しの再現性を高めるように設計されているそうです。
ヘッドの構造にも注目です。「ニュースピードフレーム」は、前モデルでも好評だった構造をより進化させて、空洞部分の形状を見直したことで、衝撃を受け止め、薄目のトップブレードに出来ました。結果として、中空構造であることを忘れるような打感が生まれたそうです。
最後になりますが、内部の振動を低減して、打感を良くする「ウレタン・マイクロスフィア」と、評判が良い「トライレベル・ソールデザイン」も採用して、使用感が気持ちが良いアイアンになるようにしているそうです。
『ELYTE アイアン』は、インバッグビュー(バッグの中に入った外観)で、薄目のヘッドが目立ちます。打つ前から中空アイアンとは思えません。そして、本格的なアイアンに見えます。上手く出来る予感をさせるアイアンです。
試打した日は、快晴で、気温は-6℃℃~7℃、微風でした。打ち慣れていて、クラブ影響だけに集中できる『TOUR B X』を使用しました。
【打感・打ち応え】
『ELYTE アイアン』の打音ですが、音量はちょうど良い大きさです。濡れた鞭系が強く硬質系がミックスされた音質になっています。打ち応えは、軽めですがしっかり感あり、手応えはやや鈍感で、芯感はクリア。不思議な感覚です。
【弾道・球筋・スピン】
『ELYTE アイアン』の弾道は、高弾道で、打ち出しから上がり、浮力もあるボールが出ます。曲がりには鈍感で、ストレートが得意です。スピン性能は、効きが強く、その場に止まろうとします。
【距離性能】
『ELYTE アイアン』は、クラシックなアイアンよりちょうど1.5番手飛び、ロフトよりも飛びました。ミスヒットにも強く、オートマチックに距離を打っていくアイアンと言えます。
【ロマン派ゴルフ作家語る】
『ELYTE アイアン』は、やさしくないのかと警戒しましたが、ミスしても助けてくれるやさしさはビンビンに感じられる未知のアイアンです。
未知と感じた根拠は、一つには感覚です。打感は悪くないのですが、今まで知っている良いと感じてきた打感とは違うのです。音は良いのですが、それと手応えがリンクしないのです。
そして、ミスヒットしたときにボールが散らないことも未知だと感じました。大きくショートしたり、大きく方向がズレることがないのです。これは嬉しい初体験でした。『ELYTE アイアン』は、今までのアイアンではなく、新しい時代のアイアンだと強く感じました。
試打ラウンドで痛感したのは、このアイアンを使えば、僕は上手くなる、ということでした。まとめて書くと、スコアが良くなる要素が『ELYTE アイアン』は充実しているのです。スコアを良くするために変更するアイアンとして、『ELYTE アイアン』はオススメだと思いました。
『ELYTE アイアン』は、アドレスビューでは本格的で緊張する人もいるかとお思いますが、ヘッドの大きさは小さ過ぎず、大き過ぎず、薄く見えますが、ソールサイドから見れば、ちゃんと厚みはあるのです。この辺りは、キャロウェイらしいと言えます。ゴルファーのこだわりを知っているのです。この見た目の良さに刺激を受ける違いがわかるゴルファーは一定数いると思われます。
いわゆるツアーユースのマッスルバックアイアンのように、色々な球種を打ってコースを攻略するのではなく、オートマチックに同じボールを狙い通りに打って攻略していくのが『ELYTE アイアン』なのです。
『ELYTE アイアン』で、スコアアップできる未来を想像できたゴルファーであれば、思い切って打ってみることをオススメします。
【試打ギアスペック】『ELYTE アイアン』
ヘッド素材 17-4 ステンレススチール+ウレタン・マイクロスフィア
※ #5~7のみ MIMタングステン・ウェイト
フェース素材 17-4 ステンレススチール/Ai 10x フェース/フェースカップ
ロフト #6/25度、#7/29度、#8/33度、#9/37度、PW/42度
シャフト N.S.PRO 950GH neo(S)
【著者紹介】篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年東京都文京区生まれ。中学1年でゴルフコースデビューと初デートを経験し、ゴルフと恋愛のために生きると決意する。競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れた青春を過ごし、ゴルフショップバイヤー、広告代理店、市場調査会社を経て、2000年よりキャプテンc-noのペンネームでゴルフエッセイストに。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。ベストスコア「67」、ハンディキャップ「0」
◇ ◇ ◇
シャフトクロスしてもいい? ヒザを動いちゃダメ? 気になるスイングのポイントが自分に合うかは関連記事「【スイング相性診断】」でチェックしよう!
<ゴルフ情報ALBA Net>
記事提供元:ゴルフ情報ALBA Net
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。