渋野日向子の新投入ギアを考察! 『Z-STAR XV』には『RTZ』が合う? 7、8年ぶりのオデッセイパターはどうなる!?
米女子ツアーでフリー契約になった渋野日向子の新たなセッティングを撮影すると、面白いギアを発見。その内容をレポートしたい。考察するのは、動作解析『GEARS』と『トラックマン4』や『GCクワッド』を組み合わせて精密フィッティングする、4Plus Fitting Labo & Golf Salon市ヶ谷の吉川仁フィッターだ。
■先週ウェッジ&パターをテスト
今季初戦の「ファウンダーズカップ」で使用したクラブが下記で、今大会はショートゲームの部分にも手を加え、ウェッジをクリーブランド『RTZ』に変更。また、パターもオデッセイのブレード型『AI-ONE DOUBLE WIDE DB』へ。ネックはこれまでクランクネックを使用してきたが、意外にもダブルベンドを選んだ。
【2週前のファウンダーズカップ練習日】
1W:タイトリストGT2(9°24 VENTUS BLUE 5S)
3,5W:テーラーメイドQi10(15,18°VENTUS TR BLUE 5S)
5W:スリクソンZXi(18°VENTUS TR BLUE 6S)
3,4,5U:テーラーメイドQi35 MAX(20,23,27°VENTUS HB BLUE 7S)
6I~PW:スリクソンZXi5(MCI 80S)
50,54,58°:タイトリスト Vokey SM10(N.S.PRO 950GH neo s)
PT:ピンANSERプロトタイプ
BALL:スリクソンZ-STAR XV
(練習日のため16本で撮影)
渋野は「昔、使っていたこともあったし(オデッセイは)種類が沢山あるから自分に合ったものを見つけやすいかなと思って。思った通りの出球やインパクトの感触が合致しました」と話し、ウェッジも「他の選手のものを構えさせてもらって良かったものを試して作ってもらいました。ウェッジはなかなか試せてなかったけど、アイアンっぽいものではなく、よりウェッジらしい形で“ピタッ”とつくものがいいなと思って」。ロフト構成は勝みなみや竹田麗央と同じ50MID-54MID-58MIDだ。
■守りのクラブの変更は大丈夫?
ウェッジとパターという「守りのクラブ」をガラリと替えることをフィッターとしてどう見るのか? まず、吉川氏はウェッジに関して、シャフトも同じでロフト構成も50-54-58°と変更がないため『SM10』➡『RTZ』の変更は微差と見ているよう。
「RTZはSM10に比べるとおそらくヘッド重量が軽く、打感が柔らかく感じるはず。替える背景はやっぱり『XV』という、ボールとの相性がいいのでは。自分が思った打感と高さ、スピン等イメージと合うことや、ヘッドが少し軽くて、しっかり振ってもあまり強いボールになり過ぎないと推察します。海外の芝での対応で打ち方のバリエーションが増え、以前よりもハンドファースト度合いが減った印象もあります。そんな中でRTZは重心位置が少し高く、フェースにより乗りやすくて止めやすいのかなと」(吉川氏)
では、パターはどうか。渋野は長くPINGのクランクネック・ブレードを使ってきたが、オデッセイのダブルベンド・ブレードへの変更をどう見るのか?
「パター変更は他の選手でも珍しくなく芝やグリーンも毎試合違いますよね。特に、基準のボールが今年は『XV』へ変更していますから、これに合うものを探すのは当然のプロセス。『Ai-ONE』インサートと『XV』の打感の相性がいいので距離感が合うというか、芝の違いによるスピードやコンパクションの変化に対応しやすいのでは。それにまだ始まったばかりなので、試行錯誤が当たり前。アドレナリンや緊張ふくめ、試合で使わないと分からないのが正直なところだと思います」(吉川氏)
たしかに、今週は西郷真央も「ファウンダーズカップ」からセットの上4本をガラリと入れ替え、タイトリスト『GT2』にFW&UTを一新していた。その際「試合で使わないと分からない。試合をやりながら、自分に合うものを見つけていければ」と実戦で探す構えを見せている。渋野も契約フリーの立場を活かした“実戦テスト”が今後も続きそうだ。
【ホンダLPGAタイランド練習日】
1W:タイトリストGT2(9°24 VENTUS BLUE 5S)
3,5W:テーラーメイドQi10(15,18°VENTUS TR BLUE 5S)
3,4,5U:テーラーメイドQi35 MAX(20,23,27°VENTUS HB BLUE 7S)
6I~PW:スリクソンZXi5(MCI 80S)
50,54,58°:クリーブランドRTZ(N.S.PRO 950GH neo s)
PT:オデッセイAI-ONE DOUBLE WIDE DB
BALL:スリクソンZ-STAR XV
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