呂布カルマがコタツ記事に私見「一部の馬鹿たちの意見を、まるで世間の趨勢かのように扱う」
『週刊プレイボーイ』でコラム「呂布カルマのフリースタイル人生論」を連載している呂布カルマ
ラッパーとしてはもとより、グラビアディガー、テレビのコメンテーターなど、多岐にわたって異彩を放っている呂布(りょふ)カルマ。『週刊プレイボーイ』の連載コラム「呂布カルマのフリースタイル人生論」では『ニュースメディアのいいかげん具合』について語った。
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★今週のひと言「世間を騒がせ続けるニュースメディアに物申す」
今回は主にネットなど、ニュースメディアのいいかげん具合について。
主に、と書いたのは、昨今ではテレビなどの偏向報道や、雑誌、新聞においてもその情報の信憑性(しんぴょうせい)が改めて問われる機会がいくつもある。俺なんかよりもっとしっかりとした学者やらが指摘しているだろうが、今回は、ほぼ一般人としてニュースを享受する側からここ数年で逆に取り上げられる側になってしまった俺からの視点だ。
てゆーか愚痴というか、ガス抜きだな。
まぁこの話を週刊誌のコラムでやるのも皮肉な話だが、週プレは下世話な芸能ゴシップネタは扱わないから好きだよ。
ここ数年はいつ誰が某誌による砲撃の的にされてもおかしくない状況にあり、有名人たちは日々戦々恐々とし、疑心暗鬼になっているのではないだろうか。
最初から砲撃されるようなことをするなよ、というのはごもっともだが、自分の胸に手を当ててみろ。
家から一歩も出ずに親の世話になり、ネットを通してしか他人との関わりを持たないようなヤツ以外は、片側からの一方的な告発によってはいくらでも悪者にされうるはずだ。
しかも、その真偽は後回しでも、ニュースが出た時点で十分に芸能生命に致命傷を与えられてしまう。
なんと恐ろしいことか。的にされた有名人のファンでもない大多数の一般人にとっては出歯亀、野次馬根性を適度に刺激してくれるネタに過ぎないのに、だ。
世間を揺るがすほどのビッグスキャンダルでもない限り、「人の噂も七十五日」というが、それにも満たない半月で忘れ去られるような醜聞(しゅうぶん)でさえ、当の本人にとってみれば人生を左右されかねない。
それは毎週発刊される雑誌のほんのひと枠、無限に垂れ流されるネットニュースのほんのひとネタであってもだ。
つい先日、俺はとある芸能界ごと巻き込むゴシップについて、よりによって渦中の局のワイドショーでコメントを求められた。
もはや触れないわけにはいかない。
現在出ている情報以上に知りようもなければ、語りようもなく、ましてその情報自体の信憑性も疑問視される中で、俺を含めほぼ全員にとって無関係なこの問題で日本中が大騒ぎしている状態に対して、落ち着けと話した。
すると、SNSなどでは擁護しているだの、テレビの犬だのと叩かれる始末だ。
それはまぁいい。SNS利用者の中にその手の大馬鹿野郎が含まれていることはとっくに理解している。俺がなんとコメントしようが、そいつらには伝わらない。
個人の馬鹿として処理すればいい。
しかし、それが【悲報】とか見出しをつけられて有象無象のネットメディアでコタツ記事としてニュースになるのだ。
先述した一部の馬鹿たちの意見を、まるで世間の趨勢(すうせい)かのように扱う。
俺はたまに暇潰しで個人の馬鹿をSNSでつるし上げることがあるが、その手のニュースはいくら反論したくとも引用すればそれだけ多くの目に留まり、あちらの思うつぼとなってしまうので無視するしかないのだ。
しかし、ネットニュースなど往々にしてそんなもんだと身をもって理解しているくせに、自分に関係のないニュースは、うのみにしないまでも「ほうほう」と思いながら読んでしまっている自分がいるのも事実だから、ちょっとバツが悪い。
撮影/田中智久
記事提供元:週プレNEWS
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