ルーキー山口すず夏の挑戦 今季は日米転戦へ「日本でもエプソンでも勝ちたい」
<INTLOOPグループ レディースカップ 初日◇16日◇平川カントリークラブ(千葉県)◇6404ヤード・パー72>
若手プロゴルファーの成長支援を目的に、昨年から開催されている2日間のツアー外競技「INTLOOPグループ レディースカップ」。昨年に3度目のプロテストで合格を果たしたプラチナ世代の山口すず夏は、2オーバーの「74」と苦戦し、30位タイと出遅れた。
10番からスタートし、11番から連続バーディを奪う幸先の良い立ち上がりだったが、「16番でティショットを曲げて、17番でアプローチのミスをして、なかなかうまくいかなかったです」と、前半上がり3ホールで4つスコアを落とす展開に。それでも「(後半の)最後は少し良くなったので、あしたにつなげていきたい」と、気持ちを切り替えて最終日に挑む。
昨年の国内QTは第1次予選で敗退。QTランキングは130位となり、レギュラーツアー出場権は得られなかった。今季は推薦枠でレギュラー開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」に出場し、4月からは「エプソンツアーに行きます」と、米国女子下部ツアーに参戦する。
昨年12月には、米国女子ツアー最終予選会に3度目の挑戦。61位タイでツアー出場権は得られなかったものの、第4ラウンドを回り切ったことで下部ツアーの“切符”を獲得した。今年は日本と米国を股にかけて戦うシーズンとなる。
「(米国下部の)4戦目、5戦目に出ます。(来月の)26日にサロンパス(ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ)の予選会があるので、通ったらそのあと帰国して、ヨネックス(ヨネックスレディス)までいて、夏からはエプソンに行く予定です」と、今季のスケジュールを明かした。
山口は2018年に米ツアーのQシリーズに初挑戦し、19年から21年まで米国で戦った。当時とは異なり、今季は日米を転戦することになるが、「楽しみなので」と不安な表情は見せない。「プロとしてJLPGAの公式戦に出るのは初めてなので、すごい楽しみです」と笑顔を見せた。
このオフはスイング調整に重点を置いた。「腕の振り遅れをなくすドリルをひたすらやっていました」と、試合中もこまめに自身の動きを確認。アドレス時には右肩が前に出るのを防ぐため、シャフトを肩に当ててチェックする姿も見られた。
トレーニング面では、「ずっと継続しているピラティス(エクササイズ)のの頻度を増やしました。あと、ケガをしないように初動負荷トレーニングで可動域を広げています」と、筋力アップだけでなく柔軟性の向上にも力を入れ、シーズンを通して戦える体づくりを進めている。
今季の目標は「日本でもエプソンでも勝ちたいです」と日米での初優勝を掲げる。「きょうはあまり良くなかったですが、ショットはいい部分が増えてきています」と確かな手応えもある。最終日は「少しでも、なんとか爪痕を残せるように頑張りたいです」と挽回を図る。(文・高木彩音)
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