確定申告の仕分け作業、「AI」に任せると本当にラク? 精度を試してみた
2月17日から始まる令和6年分の確定申告。毎年のことながら、領収書やレシートの仕分けにうんざりし、どのレシートがどの科目に該当するのか分からずに毎回調べ、時間が掛かっている人も多いのではないでしょうか。
しかしChatGPTやPerplexityに代表される『生成AI』が使えるようになった今、確定申告の仕分けは非常に簡単に行えるようになりました。
この記事では会計の知識がない方でも確定申告のための領収書の仕分けが簡単にできるAI活用法をご紹介します。
【下準備】用意するもの
まず用意するものは、1月1日から12月31日までの領収書です。また『ChatGPT』『Perplexity』に代表される生成AIサービスに登録し、そのアカウントも用意しましょう。
なお筆者が試した限り、スピードが速くてまとめて作業が可能だったのはPerplexityの有料版です。どのサービスに登録するか迷っている方は、Perplexityの利用がおすすめです。

他にもChatGPT、Gemini、Claudeなどでも仕分けは可能ですが、Perplexityの有料版の場合、まとめて画像をアップでき、かつ仕分けした経費をCSV形式でダウンロードできるのでおすすめです。
【1】領収書の写真撮影
まずは1年分の領収書を撮影します。
写真は1枚ずつ撮影しても良いですが、以下のようにまとめて撮影しても可能です。

写真の撮影は日付順でなくても構いませんが、とにかく見やすいように撮影するのがポイント。また、撮影し終えたら月別に仕分けし、最終的に日付順に振り分けておくと最終チェックが楽になります。
なお、撮影した写真は自動でクラウドに保存しておく設定にすると、あとでPCからの作業が簡単になります。
【2】AIに仕分けを依頼
次にAI(今回はPerplexity)に仕分けを依頼します。
プロンプト(命令文)は以下の通りです。
「添付した画像に映っているすべての領収書を以下の項目ごとに仕分けし、日付順に表にしてください
日付、科目、金額、支払先、適用、適格
仕分け項目は以下の通りです。
#仕分けの費用科目
租税公課、修繕費、交通費、水道光熱費、消耗品費、保険料、福利厚生費、雑費、外注費、新聞図書費、支払手数料、旅費交通費、通信費、広告宣伝費、接待交際費
なお、レシート内に登録番号が記載されている場合、「適格」の場所にチェックマークを入れてください」


なお、容量オーバーで画像が添付しきれなかった場合や添付忘れがある場合、Perplexityで新規チャットを立ち上げて、以下のプロンプトを入力し、さきほどのCSVファイルを添付しましょう。
「添付した画像に映っているすべての領収書を以下の項目ごとに仕分けした上で、同じく添付してあるCSVファイルの内容に追加してください。
日付、科目、金額、支払先、適用、適格
仕分け項目は以下の通りです。
#仕分けの費用科目
租税公課、修繕費、交通費、水道光熱費、消耗品費、保険料、福利厚生費、雑費、外注費、新聞図書費、支払手数料、旅費交通費、通信費、広告宣伝費、接待交際費
なお、レシート内に登録番号が記載されている場合、「適格」の場所にチェックマークを入れてください」

ダウンロードしたファイルは、スプレッドシートを開き、「ファイル」→「開く」からCSVファイルを選ぶと、スプレッドシートで開くことが可能です。

たとえばfreee会計やマネーフォワード クラウド会計、弥生会計など、CSVファイルの取り込みに対応している会計ソフトを使っている場合、AIで整理されたこのファイルをそのまま取り込めば仕分けが完了します(※)。
一つひとつ手作業で入力するよりははるかに効率的に確定申告を行えるようになるのではないでしょうか。
(※)仕分けの費用科目の分類が100%正確とは限らない点にご注意ください。確定申告の経験が浅い方は確定申告の書き方に関する本を購入し、AIによる出力と書籍の内容を照らし合わせながらダブルチェックすることもおすすめします
※サムネイル画像(Image:Shutterstock.com)
記事提供元:スマホライフPLUS
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