「試せるのは楽しい、クラブに不安はない」 契約フリーの渋野日向子が明かした14本の“選考基準”は?
<ファウンダーズカップ 事前情報◇5日◇ブレイデントンCC(米フロリダ州)◇6465ヤード・パー71>
フロリダで今季初戦を迎える渋野日向子が、今季からクラブ契約フリーになった。昨年11月から使用するパターはそのままに、13本のヘッドがすべて替わるという大刷新。シャフトにも変化を加え、「心機一転」で2025年がスタートする。
セッティングのテーマに掲げるのは『ねじれが少ないこと』。渋野が言うねじれとは、球の描く弾道の左右幅だ。
「去年に比べたら、もう少しストレートで、ちょっとドローはかかってほしいですけど、ねじれの少ないショットを増やしたいなと思っている。右のミスも嫌だし、左の“グイーン”も嫌。そういう球を減らせるように、アイアンもストレートからドローにかけて狙えるように考えてやった」とその意図を語る。
契約フリーになったことで、様々なメーカーのクラブを試したという。ドライバーからウェッジまで「並行して」テストを重ねた。まずは見た目の“顔”で好みのものを選び、実際に試打を重ねる。そうして「信頼できるようにイチからちゃんと決めました」と、深くうなずける14本をそろえた。
ドライバーはタイトリスト『GT2』に、藤倉コンポジットのシャフト『24ベンタスブルー』を挿す組み合わせになった。「曲がりが少なく、飛ぶなとは思った。初速も出ているように感じるし、キャリーがちょっと飛んでましたね。あと右のミスが少なめ」と説明。シャフトも「(しっかり)振ったほうが曲がらなさそうなもの」を選択した。練習ラウンド中の高弾道も印象に残る。
3番、5番という2本構成のウッドは、それぞれテーラーメイド『Qi10』、スリクソン『ZXi』のコンビになった。4番、5番ユーティリティはテーラーメイドの最新モデル『Qi35 MAX』に。練習ラウンドでは3番ユーティリティも入っていたが、これは試合では抜くことになりそう。「ちょっと強い球が出た時の左が怖かったりもする。いま安心感があるのは5番ウッド」と、14本を整えた。
「“7”も試したけれど大きい方が安心感がある。飛んでいる」とアイアンはスリクソンの『ZXi5』をチョイス。シャフトは『MCI 80S』で、昨年のRからSへと硬くした。これも「ねじれが少なかったから」。自らがイメージするストレート系のドローでピンを狙えるように調整した。
タイトリスト『ボーケイSM10』のウェッジについては「簡単そうかなと思って選んだ。そこはまだいろいろ打ってみてもいいかなと思っているので、もっといいものがあればとは思っている。しっくりきたものがアレ(ボーケイSM10)で、違和感なく入ってはいます」と、まずは実戦で感触を確かめながら、さらに考慮していくことも示唆した。
「いろいろ試せることは楽しい。クラブに不安がない感じはあるので、ミスショットしたら自分のせいにできるというのがいいところ。スイングはなかなか再現性が高くないけど、クラブがいいので、なんか思い切って振っていけるかなとは思います」。自信を持ってそろえた新たな“相棒”たちとともに、米4年目のシーズンを迎える。(文・笠井あかり)
【渋野日向子の開幕セッティング】
1W:タイトリスト GT2(9°/藤倉コンポジット 24ベンタスブルー)
3W:テーラーメイド Qi10(15/藤倉コンポジット ベンタスTRブルー5S)
5W:スリクソン ZXi(18°/藤倉コンポジット ベンタスTRブルー6S)
4,5UT:テーラーメイド Qi35 MAX(20,23°/藤倉コンポジット ベンタスブルーHB 7S)
6I~PW:スリクソン ZXi5(藤倉コンポジット MCI 80S)
50,54,58°:タイトリスト ボーケイSM10(日本シャフト N.S.PRO 950GH neo S)
PT:ピン アンサー プロトタイプ
BALL:スリクソン Z-STAR XV 2025年
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