海上保安庁、転覆船から乗組員を救出する一部始終をYouTubeで公開

11月27日、「海上保安庁」（登録者数4万人）がYouTubeチャンネルを更新し、「転覆船からの救助 ~特殊救難隊・潜水士による救助~【海上保安庁】」と題する動画を公開しました。

転覆事故の救助の様子を公開

11月23日、神戸港沖でマーシャル諸島船籍の貨物船「Yiannis N.G」と3人の船員が乗船する押船「奨栄丸」が衝突し、押船が転覆する事故がありました。事故から約40分後に70代の男性が救助され、約2時間後にはもう1人の70代男性が救助され病院へ搬送されたものの、死亡が確認されました。残る1名は行方不明となっていましたが、事故から約7時間後に発見され救助されました。

今回海上保安庁が公開したのは、行方不明となった男性の救助の一部始終です。

映像は、特殊救難隊と潜水士が暗い海の中に飛び込み、転覆した船に向かうところから始まります。
船に着くと、「カンカンカン」という音が鳴り、隊員は船内にいるであろう男性に、「今から行くからな、待っとって」と呼びかけました。そして潜水して船内に入ると、中には奇跡的に浸水せずに人が1人立てるほどの空間が残っており、男性で助けを待っていました。

潜水士からの「お怪我はないですか？」という問いかけにも「ないです」と落ち着いて答える男性。潜水用のマスクを着けると、船から脱出し、無事に救助されました。

海上保安庁によると、転覆した船内からの生存者救出は奇跡的らしく、約9年ぶりだということです。

コメント欄では

「今から行くから待っとって」で、想いの強さに涙が出ました
助けに行くのも命懸けなのに・・・
落ち着かせる言葉かけ、みなさんでたくさんされていて・・・
その想いに・・・ありがとうございます

日々の厳しい訓練の賜物ですね
頭が下がります

これは素直に凄い！
特救の海保隊員も凄いけど、暗闇の中7時間も耐えた要救助者のメンタルも凄いわ

と称賛する声が多く寄せられています。