竹田麗央・原英莉花・森田理香子らが使う新作ドライバーの重心角一覧表を作ってみた!
今秋は、ドライバーは話題の兄弟モデルからミニドライバーまでの最新クラブが大豊作。女子プロたちが使用するアスリートモデルや"10K"モデルなど、話題のモデルの重心角を調べた。
重心角はフェース面が閉じる方向に傾く角度。重心角が大きいほどクラブ自体が持っているフェースを閉じる力が大きい。ギアに精通するプロゴルファー、海老原秀聡に話を聞いた。
「重心角が大きいドライバーはインパクトでフェースが開きにくく、フェースを返すのが苦手な人でもボールをつかまえやすくなる。逆に、重心角が小さいほどフェースが閉じる力が小さいので、フェースが左を向きにくく、つかまりを抑えたい人に合います」
また、重心深度が深いほど重心角が大きくなる傾向があるので、重心角が大きいクラブは慣性モーメントが大きくてミスヒットに強く、重心角が小さいクラブは慣性モーメントが小さくて操作性が高いものが多い。今回最新モデルの重心角は調べて、タイプ分けをしてみたので参考にしてほしい。
【重心角20~22度:パワーヒッターが左を気にせず叩ける】
重心深度が浅くて、フェースが返りにくいタイプ。シリーズの中でもLSタイプや、左に打ちたくないパワーヒッター向きのモデルが多い。
【重心角23~25度:上級者が安心してボールをつかまえられる】
重心深度が浅めで、つかまり過ぎを抑えつつフェースコントロールがしやすいタイプ。上級者が安心してボールをつかまえられる。
【重心角26~28度:スタンダードモデルに多い中間の角度】
ドライバー全体のほぼ中間の角度。重心バランスが良く、シリーズの中でもスタンダードモデルや、やさしいアスリートモデルが多い。
【29~31度:最新ドライバーの新たなスタンダードになる】
MAXタイプなど、やさしいドライバーを中心に最新モデルの中で最も多いエリア。最近は慣性モーメントが大きい深重心のモデルが多く、このエリアの重心角が新たなスタンダードになるかもしれない。
【23~35度:つかまりの良さとミスに対する強さに特化】
つかまりが良くてスイートエリアが広いスライサー&初級者向き。かなりの深重心で、ヘッドの動きに合わせてゆったり振るのが正解。
原英莉花はタイトリストの2モデルをテストし、「顔の小さい(重心角22度の)『GT3』を試したんですが、それだと重心距離が短いので、ヘッドが返ってしまう。(重心角26度の)『GT2』は少し大きめで重心距離がやや長いので、つかまりすぎず私に合っていると思いました」とコメント。『GT3』はリストターンする原だと、フェースが意図せずに返ってしまうのだろう。
竹田麗央は重心角25度の『スリクソン ZXi LS』をツアーでも使用していた。「打ち出しが高くていい感じの弾道で飛びます」と語る。重心角が大きすぎず、体の回転でフェードで左に打ち出したい意図にマッチしているようだ。
森田理香子は、重心角28度の『RS F』を使う。「私は球がつかまらないタイプを使ってるんです。私はスイングで球をつかまえにいくので、このつかまりすぎない顔がちょうどいい」とコメント。スタンダードなつかまり度合を気にっているようだ。
手のヒラの上に置くだけでドライバーの重心角は簡単に調べられるので、気になるモデルがあれば、店頭でチェックしてほしい。
■試打・解説 海老原秀聡
えびはら・ひであき/ 2012年プロ入り。正確なショットに定評があり、最新のスイング理論はもちろんギアにも精通している。現在は「GOLF& FITNESS POINT芝浦」でインストラクターを務めている。
◇ ◇ ◇
今秋は話題のドライバーが次々に発売。関連記事【小祝さくらや原英莉花が即投入! 秋の新作ドライバーの性能早見表を作ってみた】を読めば、ピッタリモデルが分かる。
<ゴルフ情報ALBA Net>
記事提供元:ゴルフ情報ALBA Net
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。