「ツアーに出られているのが幸せ」 政田夢乃が好相性の地で“初めて尽くし”の首位発進
<伊藤園レディス 初日◇8日◇グレートアイランド倶楽部(千葉県)◇6769ヤード・パー72>
メルセデス・ランキング60位と初のシード獲得がかかるルーキーの政田夢乃が、ツアーでの自己ベストとなる「64」を叩きだし、8アンダーで初の首位発進を決めた。
見せ場は、1アンダーで迎えた前半13番パー5。残り80ヤードの3打目を50度のウェッジでつけて、プロ初のイーグルを記録した。「しっかりパー5で取れたり、100ヤード以内のショットがピンに寄ってくれた。パターもすごくリズムよく打てて、しっかり決め切ることができたのはよかったです」。単独首位ということもあり、この日は慣れない会見に臨んだ。そのため、ちょっぴり緊張気味だったが、ゴルフの内容については納得の表情も浮かべる。
「ランキングについて聞かれることが多いんですけど、スタートが(QTランク)147位。レギュラーツアーに出られているだけでも幸せだなと思いながらプレーしています」。とはいえ、「やっぱり目標はシード権だったり、最低でも(メルセデス・ランキング)55位以内に入って、来年の前半戦の出場権を取りたいなという気持はあります」というのも本音。そのなかで、初優勝のチャンスが巡ってきた。
このコースではアマチュア時代の2020年にローアマに輝いている。また同地で行われた昨年の新人戦もトータル1アンダーの4位とあって、「相性的にはすごくいい。回りやすいコースですね」とアドバンテージも感じている。
8月の「NEC軽井沢72ゴルフ」では、単独首位で迎えた最終日の最終18番で2打目を池に落とし2位に。悔しさのあまり、ホールアウト後には涙も流した。それをうれし涙に変えるチャンスが訪れたが、本人は「まだ1年目なので、やるだけかなと思っている。そこまで緊張やプレッシャーは感じていないし、楽しんであと2日間、(来週の)もう1試合も頑張りたいなと思っています」と、心穏やかにプレーを楽しんでいる。
ラウンド後にはサインを待つファンが長蛇の列を作る人気者。「応援してくださる方が多いのはすごくうれしい。恩返しというか、少しでも返せたらいいなと思っています」と、その気持ちに応えている。出身は北海道だが、現在は千葉県を拠点にしている。“準地元”で多くのファンとともに歓喜の瞬間を迎えたい。(文・間宮輝憲)
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