ハッピーハロウィン! 大久保柚季が悲願の合格圏内「姉と一緒にQTへ」
<JLPGA最終プロテスト 3日目◇31日◇大洗ゴルフ倶楽部(茨城県)◇6602ヤード・パー72>
4度目のプロテスト挑戦となる21歳の大久保柚季(おおくぼ・ゆずき)はトータル5アンダー・4位で最終日を迎える。2歳上の姉・咲季さんは一足早くティーチング資格で、昨年1月1月付で日本女子プロゴルフ協会に入会。「一緒に入会するつもりだったのに出来なかったので、今年こそ」。今回プロテスト合格を果たせば、姉妹でQTに出場となる。
前半で1つスコアを伸ばした大久保は、後半出だしから猛チャージをかけた。10番パー5の3打目を50センチにつけてバーディを奪うと、11番パー4は残り150ヤードの2打目を7Iで放り込みイーグル。「手前からコロコロ転がって、最初はオーバーしたと思ったんですけど、キャディさんに『入ったよ』と言われて」。さらに12番パー4では8メートルを沈めてバーディ。3ホールで4つスコアを伸ばし、一時は単独首位に立った。
「14番、15番で短いバーディパットを決められなくて、そこからちょっと流れが変わってしまいました」と上がり2ホールは連続ボギー。それでも「前半はショットが悪くてパットに助けられていたので、トータルで見れば、いいラウンドだったと思います」と前向きに一日を振り返った。
首位タイで滑り出した初日から常に好位置をキープ。「テストが始まってからずっと夜寝られなくて。夜中に何度か起きてしまいます。これまでの最終プロテストはずっと圏外だったので、寝られないなんてことはなかったんですけど」。上位でプレーする重圧を感じながらも、ここまでスコアを伸ばしてきた。
姉・咲季さんは7月に行われた「JLPGAティーチング競技会」で11位タイに食い込み、15位以内に与えられるQTファーストステージ(11月19日~、3会場)の出場資格を得た。「姉が出られると決まってから、『私もQTに出ないとな』と思ってゴルフをしてきました。(昨年に)姉の入会が決まった時も『一緒に入会を』と思ってダメだったので、今年こそ合格してQTに一緒に出たいです」と言葉に力を込めた。
世間ではこの日はハロウィン。プロテスト会場にそんなお祭りムードは全くないが、「イーグルを取った時にスコアラーさんから『ハッピーハロウィン』って言われました。日付もあんまり分かっていなかったので、『ああ、きょうはハロウィンなんだ』って(笑)」。
夜は寝付けなくても、プレー中に緊張はしないという頼もしい大久保。プロテスト合格後には、ハロウィンよりも幸せで楽しい時間が待っているはずだ。(文・田中宏治)
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