コース上の三脚はなに? 日本初導入・ツアーキャストのあれこれ
<ZOZOチャンピオンシップ 最終日◇27日◇アコーディア・ゴルフ 習志野カントリークラブ(千葉県)◇7079ヤード・パー70>
日本と米ツアーの選手が熱戦を繰り広げている「ZOZOチャンピオンシップ」。会場のあちこちに見慣れない機材が置かれている。これらは今回、日本初導入となった『ショットリンク』のもの。最新のテクノロジーにより、PGAツアーの公式サイトで事細かなデータがファンの元に届けられる。
ショットリンクはゴルフをより面白く、リアルタイムで見せられるために開発された。2003年からPGAツアーに本格導入。表示される選手情報やデータはゴルフファンだけでなく、プレーヤーからも高評価を得ている。今大会で導入された「ツアーキャスト」は3年前に再開発されたシステム。ボールの軌道からグリーン上の動きまでを見ることができる最新テクノロジーだ。
今大会への導入が決まったのはわずか7週間前だった。ZOZOチャンピオンシップが日本で開催されるにあたり、電気や電波を要するカメラやレーダーは一切使わない新しいバージョンをカスタマイズ。コース上にタブレット、距離計、GPSが装着された三脚をグリーンとフェアウェイにそれぞれ設置し、収集されたデータはセーラーシステムを頼りに、本社があるフロリダ州のオフィスに送信される。そこからツアーキャストに表示される仕組みになっている。
通常は機材を運ぶのに6台の大型トラックを要するが、今回はたった3パレット。社員4人、10人の日本人スタッフ、80人のボランティアを派遣して運用している。ショットリンクを運営するPGAツアー・ゴルフテクノロジー部門の副社長、ケン・ローヴェル氏は「初の試みにワクワクしているし、トラブルなく運営できている」と驚いた様子を見せる。
「これからもショットリンクの提供を続けていきたい。国内女子ツアーにも導入したい」(ローヴェル氏)。人員やコスト等でまだ実現していないが、世界主要ツアーへの導入を目指している。(文・小池文子)
<ゴルフ情報ALBA Net>
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