アプリを無許可で紹介し、制作会社から著作権侵害の申し立て 人気YouTuberがBAN危機 「心よりお詫び」
10月8日、ゲーム系YouTuberの「りょうぼー」(登録者数18万人)が「動画削除についての説明 反省と今後について」と題した生配信を実施しました。
アプリ制作会社から警告
りょうぼーは10月1日に「『鬼から電話』でこっちも怒ってみる」と題した動画を投稿しました。『鬼から電話』は、鬼や妖怪が電話をかけくるような演出で、歯磨きや手洗いうがいなどを子どもに言い聞かせて子育てをサポートするというアプリです。りょうぼーがこのアプリを使用し、逆に鬼を泣かせようとするという内容の動画を投稿したところ、動画は9日時点で24万回再生、切り抜きのショート動画2本もそれぞれ41万回と81万回と再生回数を伸ばしていました。
8日の配信で、りょうぼーは同アプリの制作企業から著作権侵害の申し立てと動画の削除要請があったと明かしました。利用規約を確認したところ、
お客様において、YouTubeやTikTokなどのSNS上に当コンテンツをスクリーンショット、撮影等した動画像をアップロードされることとは原則禁⽌としております。
こちらは、商⽤利⽤の有無、個⼈、法⼈所属の有無を問わず禁⽌とさせていただきますのでご留意ください。
といった記載があったといいます。りょうぼーは、下調べ段階で多くのYouTuberがこのアプリを取り上げていたのを見て、動画の投稿が可能だと思い込んでしまったのだとか。
ちなみにアプリの利用規約には
お客様のご事情により、アップロード・投稿を⾏いたい場合には弊社まで利⽤許諾の確認をお願いします。
その場合には、利⽤の態様を弊社で確認の上、許諾の判断を⾏います。
と、利用を許可する場合もあることが記載されています。
チャンネル永久BANの危機
YouTubeには著作権侵害のペナルティが90日以内に3回発生すると永久BANになるというルールがあり、りょうぼーが投稿した鬼から電話の動画は、本編1本、ショート2本の計3本あるため一気にBANになる可能性が。(参考:YouTubeヘルプ)
ただし、今回はあくまで削除要請のため、期限内に動画を削除しなかった場合にBANになるとのこと。りょうぼーは、いきなり削除されずに猶予が与えられたことに「今残ってるのも本当に奇跡ということで」「本当にありがとうございます。もうこのようなことはないようにさせていただきたいです」と感謝を述べました。
りょうぼーはすでに企業への謝罪も済ませており、問題の動画も期限内には削除するそうですが、その結果チャンネルが削除されたとしても受け入れると話しました。
りょうぼーは「本当にみんなに見られてるという意識がないというのが反省点です」「趣味ではもう済まない規模の、不特定多数の人が見るチャンネルになったことを自覚して今後も動画制作をしていこうと思います」と反省しました。また、他の過去動画も著作権に対する認識が甘かったものがあると振り返り、改めて1つずつチェックし、著作権侵害に該当すると思ったものは削除すると話します。
最後にりょうぼーは企業や視聴者に向け「心より心よりお詫びを申し上げようと思います」「この度は申し訳ありませんでした」と謝罪を述べると、「今後どうなるか僕は分かりませんけど、なるべく皆さんの納得できる形で動画投稿を継続できるように頑張っていこうと思います」と話して配信を終えました。
次ページ:8月には性的な話題を扱った実況者が任天堂に動画を削除された
YouTuberと制作会社のトラブル
YouTuberと制作会社のトラブルをめぐっては、今年8月、『スプラトゥーン3』の実況で性的な話題を扱ったYouTuberが、任天堂から動画を削除されるという出来事がありました。9月に入って任天堂は著作物の利用に関するガイドラインを更新。不適切な投稿や公序良俗に反する投稿などを禁止すると明記しました。
また今年7月には、実況禁止のゲームを配信したうえに、“クソゲー”とこきおろした実況者が現れ、このゲームを手掛けたクリエイターが激怒して法的措置を表明したことが話題となりました。
YouTubeなどでゲーム実況は当たり前となっていますが、権利元の許可なく動画をアップロードするのは著作権の侵害にあたり、刑罰を受ける可能性がある行為です。ゲームの宣伝になるといったメリットがあることから、権利元が黙認したり、一定のルール上で容認されているのが現実です。
りょうぼーの動画のコメント欄では、
りょうぼーさんまじで好きだからBANされないで欲しい
無事に活動再開出来ることを祈ってます
企業さんが優しくて良かった・・・
アカウントがBANされないことを祈ります・・・
ほんまどんまいだわ、
ミスは誰にでもあるが、今後気をつけていってくれ、
ワイはお主の動画が好きですわ
といった声が寄せられています。
記事提供元:YouTubeニュース | ユーチュラ
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。