イタリアで一番人気!家で本格エスプレッソが楽しめるビアレッティの「マキネッタ」
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ビアレッティ社のマキネッタ(直火式エスプレッソマシン)は、日本では知る人ぞ知る存在ですが、イタリアではどの家庭にもあって、むしろキッチンにないほうが珍しいほど人気なんだとか。構造もシンプルで、一度セットの仕方を覚えてしまえば簡単に本格エスプレッソが楽しめるマキネッタをCOFFEE SAMURAIさんに紹介してもらいました!
イチオシスト:COFFEE SAMURAI
コーヒーライフコーディネーター/コーヒー系YouTuber
「コーヒー器具で日常生活を豊かに演出する」をテーマに「自宅・オフィス・キャンプ」などで素敵なコーヒーライフを過ごす秘訣を提案します。ホームユースのコーヒー雑貨なら何でもござれ! と数多くのアイテムを紹介中。公式ホームページはこちら。
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「マキネッタ」(mokapot)とは直火式エスプレッソマシンの総称。イタリアブランド「ビアレッティ」は家庭用エスプレッソマシンを普及させたパイオニア
そこで、僕のもっぱらのイチオシは、ビアレッティの「モカエキスプレス」です。イタリアの一家には必ず一台はあるようなコーヒーアイテムで、自宅で手軽にエスプレッソ風のコーヒーを抽出するには欠かせないアイテムです。
正確には、濃厚なコーヒーが入る“エスプレッソ風”
抽出方法は簡単。下部のボイラー(水タンク)に入れた水が沸騰し、蒸気圧が中間部のバスケットにセットしたコーヒーを通過して、一番上のサーバーに抽出される仕組み
9気圧の圧力をかけてジュワッと抽出するのがエスプレッソの定義。ところがこちらは直火式なので、せいぜい2気圧程度です。また、エスプレッソのようなクレマは出ません。ただ自宅のコンロで手軽にエスプレッソ風の濃厚なコーヒーを淹れられるものとしては、申し分がない代物だと思います。
かつてイタリアにおいて、バール(カフェ)は男性社会のものであり、女性・子どもが出入りできませんでした。そんなときに、家庭でも美味しいコーヒーを飲みたいというニーズがあり、ビアレッティ社がこのマキネッタ(製品名はモカ・エキスプレス)を製作したと言われています(諸説あります)。
抽出されたコーヒーが循環するパーコレーターとは似て非なるもの
コーヒーサムライさんのキャンプでのコーヒースタイル。写真は4カップ用(約144cc)。そのほか1~18カップ用までラインナップ
コーヒーの旨味成分を抽出できる容量には上限があり、それ以上、抽出されるとあとは雑味しか出なくなります。ところがパーコレーターは何度も循環させるので、雑味が出る。抽出されたコーヒーにも微粉が混じるわけです。
イタリアでは、一家に一台あると言われるほどの人気アイテム
ビアレッティ社は1919年に創業。マキネッタは当時、イタリアの洗濯機の構造からヒントを得て、1933年に作られました。洗濯槽に洗浄水が吹き出してくるのと構造が同じなんです。マキネッタは、ビアレッティ社がパイオニアであり、シェアも1位。イタリアでは、一家に一台はあるほどの人気アイテムです。ちなみにこのマキネッタは、イタリアでは基本、洗剤で洗わないそうです。 コーヒーを抽出した後、粗熱が冷めるまで待ち、すぐに水洗いをして、ささっと粉を落とし乾燥させます。そうすることでコーヒーの油膜が蓄積し、それぞれの家庭の味になると言われているからなんだそうです(個人差があります)。まるで、日本のぬか床みたいですね。
マキネッタによる抽出はコーヒーが濃厚にはいるので、氷をたくさん入れて、キュッと冷たくシメて飲むと美味しいです。ドリップで淹れたコーヒーに氷を入れると、どうしても味が薄まってしまいがちですが、マキネッタだとむしろちょうどいい。お湯で割ってアメリカーノにしても、ミルクで割って、カフェラテ風にするのもおすすめです。
“カフェラテ風”とあえて言っているのは、マキネッタは正式にはエスプレッソではないからなんですが、僕の場合は、耐熱グラスに氷をたくさん入れておき、マキネッタで抽出したコーヒーにミルクやアーモンドミルク、豆乳などを少し加えて楽しんでます。香りが立って美味しいですよ。
DATA
ビアレッティ┃モカ・エキスプレス【4人用】4cup
サイズ:幅95×奥行165×高さ185mm
抽出量の目安:約144cc
素材:アルミニウム合金
コーヒー粉:「細挽き~中細挽き」が推奨
備考:直火・ハロゲンヒーター対応。IH非対応
文:土田貴史
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