中国三大名酢のひとつ「鎮江香醋(ちんこうこうず)」で本格中華を楽しむ
中国三大酢のひとつに挙げられる「鎮江香醋」。日本の黒酢とは異なり、もち米から作られる中国黒酢は独特な風味とコクで料理の幅を広げてくれるんだとか。以前中華圏に暮らしていたという清水さんに詳しく教えてもらいました。
※記事内で紹介した商品を購入すると、売上の一部が当サイトに還元されることがあります。
中国三大酢のひとつとして挙げられる「鎮江香醋」
以前、中華圏に7年ほど暮らしていたことがあります。日々中華料理を食べていたため、ときどき中国現地の味が恋しくなります。とはいえ、再現したいと思っても、中華料理は火力も技も必要なので自分で作るとなると大変。
しかし、調味料だけなら手軽に現地の味に近づけます。
そんな理由で私が取り入れているのは、現地ではよくお店に瓶ごと置いてあった中国黒酢「鎮江香醋(ちんこうこうず)」です。江江蘇省鎮江市のご当地ブランド黒酢、深みのある味の理由とは
一般的に酢といえば米が原料だが、鎮江香醋の原料はもち米
「鎮江香醋」の「鎮江」とは、生産地である中国の江蘇省鎮江市という街の名前。「香醋」とは「黒酢」のこと。
山西省の「山西老陳醋」、福建省の「永春老醋」並び、中国三大名酢に挙げられるほど中国では有名な黒酢にひとつです。作り方は、米から作られることが一般的な日本のお酢とは異なり、原料は主にもち米。
それを発酵させ、麦ふすまを加えて攪拌させます。
色が黒いのは麦ふすまの色がうつるからなのだとか。
また、少なくとも半年以上熟成させるため、通常の酢のようなツンとした刺激臭がなく深みのある風味に仕上がります。中華圏でよくある食べ方とは?
上海蟹には刻みショウガ入りの黒酢が決まって付いてくる
秋から冬にかけての上海蟹のシーズンにレストランへ行くと、必ずと言っていいほど蒸した蟹に刻んだショウガを加えた黒酢の小皿がついてきます。現地の人によると、蟹は体を冷やすので黒酢とショウガでバランスをとるのだとか。
また特に香港では、飲茶の点心を食べるときにつけたりしていました。健康志向の強い中華圏に暮らす人達にとって黒酢は欠かせない調味料なのです。
食卓に置けば自宅の料理も本格中華風味に
蒸し点心はもちろん焼き餃子のつけだれにも
酢豚に使うと香醋ならではの、深みのある味に仕上がる
自宅でこの黒酢を使うときのパターンは主に2つ。
つけだれとして使うか、煮込み料理に入れるか。黒酢自体がほのかに塩味と甘味があり、主張する味わいなので、冷奴にかけるだけでもアクセントになります。お気に入りは酢豚やスペアリブの煮込みなどの料理。
黒酢をたっぷり入れると味に深みが増し、本格的な広東料理の味に仕上がるのでおすすめです。
DATA
TOMIZ(富澤商店)│鎮江香醋
原材料:もち米、麦ふすま、食塩、砂糖
酸度:5.5%
内容量:165ml
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。