勉強や仕事がはかどる電球色とは?勉強に集中できる環境づくり
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室内の色は、体感温度や学習意欲などに影響を与えます。壁や家具の色を変えるのは容易ではありませんが、照明光の色を調整すると、同じような効果を得られます!
イチオシスト:松本 英恵
パーソナルカラー、色彩心理、カラートレンド(流行色)などをふまえたカラーコーディネートの提案、カラーマーケティングやカラー監修などを行っています。似合う色、売れる色をテーマにしたコラムや講演もご好評いただいています。著書に『人を動かす「色」の科学』(サイエンス・アイ新書)などがあります。
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照明光のホワイトバランスを変えると、勉強や仕事がはかどる!?
リビングやダイニングは家族がくつろぐための空間ですが、子供部屋や寝室よりも、リビングやダイニングで過ごす時間は長く、多目的空間になっているご家庭が多いのではないでしょうか?ベネッセが行ったアンケートによると、低学年のお子さんが勉強するのは、「リビング」または「ダイニング」と答えた人が約8割を占めています。
リビングは暖色系、勉強部屋は寒色系の照明が適している
リビングやダイニングの照明には、カフェやレストランにあるような電球色が適しているとされます。電球色のあたたかい光は、食事を美味しく見せる効果があり、リラックスしたムードを作り出すからです。一方、勉強に適しているのは、オフィスにあるようなクールな昼光色。照明光のホワイトバランスをほんの少し操作するだけで、快適さや作業効率が変わってきます。リビングやダイニングでお子さんが勉強する時間は、照明光を電球色から昼光色を変えると、勉強に集中しやすい環境に切り替わります。
照明光の色を調節ができる照明器具も人気!
照明光のホワイトバランスを調節ができる照明器具も人気です。これから導入するとしたら、リビングやダイニングを優先するとよいでしょう。照明光の色は、色温度「ケルビン(K)」で表されます。色温度「ケルビン(K)」の数値が低いほど赤みを帯び、数値が高いほど青みを帯びた白色になります。
たとえば、「フィリップス Hue ホワイトグラデーション」は、4つの「ライトレシピ」と呼ばれるプリセットが仕込まれており、「くつろぐ」「本を読む」「やる気を出す」「集中する」というように、用途や気分に合わせた名称がついています。
「くつろぐ」「本を読む」の2200K~2700Kは赤みが強く、「やる気を出す」「集中する」の5000K~6500Kは青みが強くなっています。
照明の色を変えるだけでエアコン節電効果も高まる!?
壁の色が暖色系の室内よりも、寒色系の室内のほうが涼しく感じるという「hue-heat仮説」を検証するために、照明光をつかった研究も行われています。白色光の照明を用いた実験では、電球色(暖色系)から昼光色(寒色系)になると、被験者は寒い、涼しいと申告しています。私たちは無意識に、赤が主調色の部屋にいるときはエアコンの設定温度を下げ、青が主調色の場合は上げます。壁の色を塗り替えるのは難しいですが、青みが強い照明光は涼感を、赤みが強い照明光は温もりを演出し、お部屋全体の色合いも違って見えます。照明光の色は、光熱費の縮減にも影響をもたらす可能性を秘めているわけです。
DATA
メーカー名:フィリップス
商品名:Philips Hue ホワイトグラデーション
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