将来、歩けなくなるかも…その前に日本を自分の足で歩きたい!YOUを襲った試練:YOUは何しに日本へ?
更新日:
イチオシスト
ライター / 編集
イチオシ編集部 旬ニュース担当
注目の旬ニュースを編集部員が発信!「イチオシ」は株式会社オールアバウトが株式会社NTTドコモと共同で開設したレコメンドサイト。毎日トレンド情報をお届けしています。
日本を訪れる外国人たちを、空港で勝手に出迎えアポなしインタビュー!そのまま密着取材を行う「YOUは何しに日本へ?」(月曜夜6時25分)。
今回のテーマは、「全てはこの日のために これがYOUのスペシャルデーSP!」。特別だらけの95分で、果たしてどんな面白YOUに出会えるのか?
【動画】将来、歩けなくなるかも…その前に日本を自分の足で歩きたい!&“伊勢うどん”爆食女子

声をかけたのは、ニュージャージー州(アメリカ)から来たトムさん(38歳)。
2021年に左足を切断、右足も膝から下に麻痺が続くという障がいを持つ。
2025年8月には脊髄の手術を受けたが、「この先歩けなくなるかもしれないんだ。左足は義足で、右足も麻痺状態だよ。歩く時は杖や歩行器が必要なんだ。3年後にまた手術しなきゃならなくて、その結果次第で残っている右足も失うかもしれない」と、症状の悪化を危惧する。そんな中、トムさんはなぜ日本へ?
理由は、「足を失うかもしれないから」。「そうなる前に日本を歩きたい! だって人生は1度きりだから。日本は子どもの頃からずっと夢見ていた場所なんだ」と話し、来日は30年越しの夢と目を輝かせる。夢を実現するため、10日間で東京・京都を一人旅する大冒険にやって来たのだ。ついていきたいとお願いすると、快諾してくれたので密着決定!

後日、京都でトムさんと再会。「歩けば歩くほど調子が良いんだ」と、足は絶好調のよう。ワクワクしながらまずは嵯峨嵐山駅に降り立つ。美しい街並みや何気ないせせらぎにも感動し、カメラに収めるトムさん。20分ほど歩き渡月橋に到着すると、いっそう京都らしい景観に感動しまくる。
1時間ほど歩いたところで、休憩タイム。川岸のベンチに腰をおろし、まずは義足をはずして傷がないかを入念にチェック。「歩くたびに摩擦で負荷がかかるんだ。もし傷口が開いちゃったら歩くこともできなくなるから…」。義足と足が擦れて出血することもあるため、まめなケアが必須だそう。今のところ問題はなかったので、再出発!

トムさんは1987年、イギリスのダヌーンで生まれた。子どもの頃から大の侍映画好き。侍や忍者が俊敏に動く姿に感動し、背景に映る古い日本にも憧れ、いつか行ってみたいと夢見ていた。
しかし、16歳のある日、左の足首に力が入らず、自転車に乗ろうとペダルを踏んでも何も感じなくなった。生まれつき脊髄に難病を抱えていたが、足の麻痺は徐々に広がり、22歳から2度手術をしたが回復しなかった。
4年前、ついに左足を切断。ショックのあまり、自殺も考えたという。どん底で病気と闘う気力を失い、引きこもって1日の歩行数が1000歩以下に落ちた。このまま症状が悪化すれば、残った右足も失うかもしれない…。そんな恐怖と日々闘うトムさんだが、「日本だけは行って歩きたい、心の底からそう思ったんだ。日本を歩くことで生きる希望を見つけたい。僕にとって人生最大の挑戦なんだ」と、明かす。日本で自分を変えたいのだ。

すると、「今からあの山の上に行くよ。僕の足は準備万全さ! 上からの絶景を見たいんだ」と、いきなり標高160mの岩田山を指さし。山頂からの絶景を目指し、まずは120段の階段から。スタートは快調だが、このまま義足で頂上を目指せるのか?
登り始めて30分、息も荒く体力的に厳しくなってきたので、いったんベンチで休憩。
呼吸が落ち着いてきたところで再出発し、片側にある手すりをつかみながら慎重に登っていく。

途中で息切れして立ち止まると、通りすがる登山者から励まされることも。エネルギーをもらいながら、開始から50分で山頂に到着。標高160mを踏破!
美しい京都の街並みを一望しながら「自分の足でここまで来られた! やり切ればゴールには素晴らしいものが待っているんだね。まるで人生みたいだ」と感激する。
するとそこに猿の大群も登場。こちらの「嵐山モンキーパークいわたやま」は野生のニホンザル120頭が生息する、YOUたちに人気のスポット。
「絶景と有酸素運動とカワイイ猿、一石三鳥だね」と、笑顔で幸せを噛みしめたトムさんは、午後4時に無事下山した。
休む間もなく、次は昔のまま残っているという「大悲閣千光寺」を目指す。山登りが続くが、寺に到着できたら静かで穏やかな時間を過ごしたいという。

寺への道は、いよいよ本格的な上り坂へ。トムさんの息づかいが荒くなり、そろそろ限界か…と思った矢先、今度は一転して下り坂が続く。しかし足に全体重が掛かるので、この“下り”こそ負担は増すのだ。
トムさんはリスクを承知で進んだが、20分ほど歩いたところでついに休憩を入れることに。座り込んで義足を外したトムさんは、「引き返した方がいいかも。さっきの山でかなり足に負担がかかっていたみたいだ」と眉をひそめた。ついに限界、ここで諦めるしかないのか…。

その時、ゴーンと鐘の音が! 「美しい音だ。確実に近づいてるね」と、目に輝きが戻る。限界はどこへやら。「なんだか力が湧いてきたよ。お寺が見たくなってきた」と、トムさんは再び立ち上がった!

歩き始めて40分、ようやく千光寺への登り口が出現。千光寺の標高は約100m。約200段の階段と上り坂が続く。息は荒れ、「めちゃクチャハードだ」とこぼすが、そこへまたゴーンと鐘が。「この先、足がどうなるかわからないけど、今は目の前にある人生を楽しみたい!」と、もはや向いているのは前だけ。鐘の音に引き寄せられ、登り始めて30分、ついに上方に寺が見え始めた。「どんどん力が湧いてくる!」と、もう歩みは止まらない。

ついに標高100mを踏破したところで、住職さんが迎えてくれた。
「住職のおかげでここまで来られました。住職が鳴らす鐘の音が歩く力をくれたんです」と感謝を伝えると、「あれはお迎えする鐘なんです。迎え鐘といってね」と歓迎してくれた。
大悲閣千光寺は、1614年に建立された禅宗の寺。知る人ぞ知る絶景スポットで、建立の由来は、麓の川の開削工事で亡くなった人々を弔うためと言われている。
住職の案内で、いよいよ憧れ続けた寺の内部へ。トムさんは「ワ~オ」と感嘆を漏らし、眼前に広がる絶景を見つめていた。やがて静かに呼吸を整え、「これまでで一番心に残る体験だよ」と、しばし達成感と感動に浸る。

続いて800~1000年前の厳かな観音様を見せてくれた住職に、自身の背中の手術の痕を見せ、「どんな困難にも立ち向かうために日本へ来ました。僕にとって日本での旅は、とても神聖で特別なものなんです」と、旅の真意を打ち明ける。
住職はそんなトムさんに、「仏陀の足跡ですから、足や腰を守ってくれる」と、仏陀の足跡型のお守りをプレゼントしてくれた。かつて仏像は存在せず、人々が拝んでいたのは仏陀が歩いた足跡だったそうだ。トムさんにとって、これは何より最高のプレゼント!

「僕にとって一生忘れられない体験ができた。これからも恐れず前に進み続ける自信がついたよ」とトムさん。アメリカで1日1000歩もなかった歩数は、この日だけで12500歩近くに! 歩ききったトムさんを見届けたところで、密着は終了。
その後は仏教をもっと知りたいと、京都の南禅寺や東京の浅草寺など、寺を巡って歩きまくったそう。10日間の滞在で、歩数の合計はなんと10万歩に! トムさん、また日本を歩きに来てね。
今回のテーマは、「全てはこの日のために これがYOUのスペシャルデーSP!」。特別だらけの95分で、果たしてどんな面白YOUに出会えるのか?
【動画】将来、歩けなくなるかも…その前に日本を自分の足で歩きたい!&“伊勢うどん”爆食女子

声をかけたのは、ニュージャージー州(アメリカ)から来たトムさん(38歳)。
2021年に左足を切断、右足も膝から下に麻痺が続くという障がいを持つ。
2025年8月には脊髄の手術を受けたが、「この先歩けなくなるかもしれないんだ。左足は義足で、右足も麻痺状態だよ。歩く時は杖や歩行器が必要なんだ。3年後にまた手術しなきゃならなくて、その結果次第で残っている右足も失うかもしれない」と、症状の悪化を危惧する。そんな中、トムさんはなぜ日本へ?
理由は、「足を失うかもしれないから」。「そうなる前に日本を歩きたい! だって人生は1度きりだから。日本は子どもの頃からずっと夢見ていた場所なんだ」と話し、来日は30年越しの夢と目を輝かせる。夢を実現するため、10日間で東京・京都を一人旅する大冒険にやって来たのだ。ついていきたいとお願いすると、快諾してくれたので密着決定!

後日、京都でトムさんと再会。「歩けば歩くほど調子が良いんだ」と、足は絶好調のよう。ワクワクしながらまずは嵯峨嵐山駅に降り立つ。美しい街並みや何気ないせせらぎにも感動し、カメラに収めるトムさん。20分ほど歩き渡月橋に到着すると、いっそう京都らしい景観に感動しまくる。
1時間ほど歩いたところで、休憩タイム。川岸のベンチに腰をおろし、まずは義足をはずして傷がないかを入念にチェック。「歩くたびに摩擦で負荷がかかるんだ。もし傷口が開いちゃったら歩くこともできなくなるから…」。義足と足が擦れて出血することもあるため、まめなケアが必須だそう。今のところ問題はなかったので、再出発!

トムさんは1987年、イギリスのダヌーンで生まれた。子どもの頃から大の侍映画好き。侍や忍者が俊敏に動く姿に感動し、背景に映る古い日本にも憧れ、いつか行ってみたいと夢見ていた。
しかし、16歳のある日、左の足首に力が入らず、自転車に乗ろうとペダルを踏んでも何も感じなくなった。生まれつき脊髄に難病を抱えていたが、足の麻痺は徐々に広がり、22歳から2度手術をしたが回復しなかった。
4年前、ついに左足を切断。ショックのあまり、自殺も考えたという。どん底で病気と闘う気力を失い、引きこもって1日の歩行数が1000歩以下に落ちた。このまま症状が悪化すれば、残った右足も失うかもしれない…。そんな恐怖と日々闘うトムさんだが、「日本だけは行って歩きたい、心の底からそう思ったんだ。日本を歩くことで生きる希望を見つけたい。僕にとって人生最大の挑戦なんだ」と、明かす。日本で自分を変えたいのだ。

すると、「今からあの山の上に行くよ。僕の足は準備万全さ! 上からの絶景を見たいんだ」と、いきなり標高160mの岩田山を指さし。山頂からの絶景を目指し、まずは120段の階段から。スタートは快調だが、このまま義足で頂上を目指せるのか?
登り始めて30分、息も荒く体力的に厳しくなってきたので、いったんベンチで休憩。
呼吸が落ち着いてきたところで再出発し、片側にある手すりをつかみながら慎重に登っていく。

途中で息切れして立ち止まると、通りすがる登山者から励まされることも。エネルギーをもらいながら、開始から50分で山頂に到着。標高160mを踏破!
美しい京都の街並みを一望しながら「自分の足でここまで来られた! やり切ればゴールには素晴らしいものが待っているんだね。まるで人生みたいだ」と感激する。
するとそこに猿の大群も登場。こちらの「嵐山モンキーパークいわたやま」は野生のニホンザル120頭が生息する、YOUたちに人気のスポット。
「絶景と有酸素運動とカワイイ猿、一石三鳥だね」と、笑顔で幸せを噛みしめたトムさんは、午後4時に無事下山した。
休む間もなく、次は昔のまま残っているという「大悲閣千光寺」を目指す。山登りが続くが、寺に到着できたら静かで穏やかな時間を過ごしたいという。

寺への道は、いよいよ本格的な上り坂へ。トムさんの息づかいが荒くなり、そろそろ限界か…と思った矢先、今度は一転して下り坂が続く。しかし足に全体重が掛かるので、この“下り”こそ負担は増すのだ。
トムさんはリスクを承知で進んだが、20分ほど歩いたところでついに休憩を入れることに。座り込んで義足を外したトムさんは、「引き返した方がいいかも。さっきの山でかなり足に負担がかかっていたみたいだ」と眉をひそめた。ついに限界、ここで諦めるしかないのか…。

その時、ゴーンと鐘の音が! 「美しい音だ。確実に近づいてるね」と、目に輝きが戻る。限界はどこへやら。「なんだか力が湧いてきたよ。お寺が見たくなってきた」と、トムさんは再び立ち上がった!

歩き始めて40分、ようやく千光寺への登り口が出現。千光寺の標高は約100m。約200段の階段と上り坂が続く。息は荒れ、「めちゃクチャハードだ」とこぼすが、そこへまたゴーンと鐘が。「この先、足がどうなるかわからないけど、今は目の前にある人生を楽しみたい!」と、もはや向いているのは前だけ。鐘の音に引き寄せられ、登り始めて30分、ついに上方に寺が見え始めた。「どんどん力が湧いてくる!」と、もう歩みは止まらない。

ついに標高100mを踏破したところで、住職さんが迎えてくれた。
「住職のおかげでここまで来られました。住職が鳴らす鐘の音が歩く力をくれたんです」と感謝を伝えると、「あれはお迎えする鐘なんです。迎え鐘といってね」と歓迎してくれた。
大悲閣千光寺は、1614年に建立された禅宗の寺。知る人ぞ知る絶景スポットで、建立の由来は、麓の川の開削工事で亡くなった人々を弔うためと言われている。
住職の案内で、いよいよ憧れ続けた寺の内部へ。トムさんは「ワ~オ」と感嘆を漏らし、眼前に広がる絶景を見つめていた。やがて静かに呼吸を整え、「これまでで一番心に残る体験だよ」と、しばし達成感と感動に浸る。

続いて800~1000年前の厳かな観音様を見せてくれた住職に、自身の背中の手術の痕を見せ、「どんな困難にも立ち向かうために日本へ来ました。僕にとって日本での旅は、とても神聖で特別なものなんです」と、旅の真意を打ち明ける。
住職はそんなトムさんに、「仏陀の足跡ですから、足や腰を守ってくれる」と、仏陀の足跡型のお守りをプレゼントしてくれた。かつて仏像は存在せず、人々が拝んでいたのは仏陀が歩いた足跡だったそうだ。トムさんにとって、これは何より最高のプレゼント!

「僕にとって一生忘れられない体験ができた。これからも恐れず前に進み続ける自信がついたよ」とトムさん。アメリカで1日1000歩もなかった歩数は、この日だけで12500歩近くに! 歩ききったトムさんを見届けたところで、密着は終了。
その後は仏教をもっと知りたいと、京都の南禅寺や東京の浅草寺など、寺を巡って歩きまくったそう。10日間の滞在で、歩数の合計はなんと10万歩に! トムさん、また日本を歩きに来てね。
記事提供元:テレ東プラス
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
