元サッカー少女、現ジャンボ軍団の高3が首位発進 佐藤小洛が追う“先輩”の背中「みなさん憧れの存在」【ユニクロ8地区対抗戦】
イチオシスト
<ユニクロ日本ジュニアゴルフカップ2025/ 8地区対抗戦 初日◇2日◇トム・ワトソンゴルフコース(宮崎)◇男子=6984ヤード、女子=6380ヤード、ともにパー72>
全国8地区(北海道、東北、関東、中部、関西、中国、四国、九州)のゴルフ連盟に所属するジュニア選手たちと招待国の韓国による対抗戦で、女子は四国の佐藤小洛(さら、高知・明徳義塾高3年)が、4アンダーで単独首位に立った。
林に囲まれる狭いコースにおいて、好スコアの要因はやはり「ティショットが安定して、フェアウェイにしっかりと置けました」という部分。トム・ワトソンGCをプレーするのは初めてで、林との戦いになるのも「ウワサに聞いていました」。だがそれをしっかりと避けながら、歩みを進めていった。
東京都出身ながら、中学2年生で高知の明徳義塾に移ったことで今回は“四国代表”として戦う。本格的にゴルフを始めたのも、この中2から。それまでは小学1年生からサッカーに熱中する少女だった。だが、「足首にねんざグセがあってサッカーができなくなった」とゴルフに“転向”。母親の「プロになって欲しい」という願いと、父の知り合いで縁深い人がいたこともあり、そのタイミングで松山英樹らを輩出する“ゴルフ名門校”に飛び込んだ。
さらに、今年からは“プロゴルフ界の名門”にも入っている。尾崎将司が設立した『ジャンボ尾崎ゴルフアカデミー』の8期生として腕を磨いている。まだ、「たまに窓から見てくれるくらいです」と、直接、レジェンドから指導を受ける機会はないというが、刺激に満ちた生活を送る。
ジャンボの門下生といえば、下部から来季の米ツアー昇格を決めた原英莉花や、メジャー覇者の西郷真央、今年の国内ツアーで年間女王になった佐久間朱莉らを擁するスター軍団だ。「あいさつをする程度です」と、“恐れ多い存在”ではあるが、「みなさんかっこいいし、憧れの存在です」と、追いかけるのはその背中。キャリーで240ヤードほどという飛距離を聞いても、系譜をしっかりと受け継いでいることも伝わる。
今回の大会は、個人戦に加え団体戦も行われるのが特徴。「チームで戦うのは楽しい」と笑みも浮かぶ。過去には古江彩佳や山下美夢有、竹田麗央ら、現在、米国でプレーするトップ選手も出場した大会。そこに出場できるということは、「すごくうれしい」と誇れることだ。そして、ここも「先輩たちのように世界でプレーしたい」という気持ちが強まる場所になっている。今回、個人戦優勝者には来年の「オーストラリア女子アマ選手権」出場権が付与。世界への試金石にもなる。
初挑戦だった今年のプロテストは、1打及ばず1次予選で敗退したが、すでに来年の合格に向けて準備を進めている。「ショートゲームを重点的に練習してます。ショットは好きなので、勝手に練習するんですけど、ショートゲームは抜けがちなので…」。プロテストで感じた課題を克服しようと励む。
「あしたもきょうみたいに林に入れないように。グリーン周りはティフトンがあって難しいので、しっかりパーオンして、取るところを取って、スコアを伸ばしたいです」。団体戦は首位の韓国に6打のリードを許しているものの、1オーバーの2位につけた。チームを押し上げるためにも、あすも“ファインゴール”を量産したい。(文・間宮輝憲)
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