【年間80泊】達人徒歩キャンパーのガチ装備をHACK! CAMPたかにぃの荷物一式お見せします
イチオシスト
アイキャッチ・記事中画像撮影:筆者
気になるあの人のバッグの中身…

キャンプも、スタイルによって必要なギアは様々。持って行ける荷物が比較的多いオートキャンプなら想像がつきやすいものの、徒歩キャンプとなるとどんな装備を持って行ってるんだろう? と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
そこで、アウトドアのプロに実際の愛用ギアを見せてもらうのが、この企画!
2025年は80泊!達人バックパックキャンパー“たかにぃ”をHACK
CAMPたかにぃ

住所不定に全国を旅しながら、ロングトレイルや自転車旅から川下りまで、キャンプを通じてオールラウンドに楽しむキャンプインフルエンサー。
YouTubeやブログなどで「minimalize gears」というメディアを通じて、UL(ウルトラライト)キャンプをツールとした旅やアイテムを紹介。
YouTube Instagram オンラインショップ今回は、定番名品からエッジのきいた知られざるアイテムまで、ULギアを中心に幅広いギア情報を発信しているCAMPたかにぃさんのバックパックの中身をチェック!
「キャンプ」という枠にとらわれない自由なスタイルでアウトドアを楽しむたかにぃさんならではの、実用的でありながら個性際立つ愛用ギアを紹介してくれました。
バックパックキャンプは自由で楽しい♪

こんにちは! キャンプと旅をこよなく愛するCAMPたかにぃです。
もともとバックパックキャンプを8年前からず~っとやっていて「これ、どこまでも行けそうじゃない?」と、今ではバックパックに道具を詰め込んで国内外を問わず“キャンプのある旅”に出かけています。

これまで徒歩に限らず車に自転車など色々なスタイルで旅をしてきたのですが、やっぱり自分にとっては「歩く旅」が一番しっくりくるなと最近とくに感じています。
何といっても、バックパックキャンプは公共交通機関さえあれば基本的にどこへでも行ける。海外にだって比較的身軽に旅に出ることができるし、歩くコースによってはウルトラライトな装備であることが効果的になったりして、ゲーム性もあるからハマる人も多いスタイルなんですよね。
この自由度を、ぜひ皆さんにも味わっていただきたいものです!

そんな私の道具選びは、やはり軽いことと実用性の高さが大前提。そして、持っていて気分が上がるようなルックスも結構大事にしています。
今回は、定番装備を中心に、バックパックの中身をご紹介。ULスタイルでのアウトドアに興味がある方は、ぜひ参考にしていただけたら嬉しいです!
まずは愛用のバックパックを教えて!
容量38L!絶妙なサイズ感のZpacks「NERO」

今回背負っているは、Zpacks(ゼットパックス)のNERO (ニーロ)というバックパック。ゼットパックスは、アメリカのロングディスタンスハイキングのカルチャーから産まれたメーカーです。
メインボディーの容量は25Lですが、各2.5Lのサイドポケットが2つ。背面の大きな8Lのメッシュポケットも合わせると38Lにもなり、必要最低限の物にプラスして備えておきたいアイテムも入れられる絶妙なサイズ感なんです。

とくに良いのが、背面メッシュのポケットの容量が大きいこと。これのおかげで拡張性もあり、濡れたテントなんかもこのポジションに入れることができてありがたいんです。
背中にフィットするから歩きやすい

ボクにとってこのバックパックは背負心地完璧! とはいえ100点というわけではないですが、正直80点くらいかなと思います。

ただ、パッキング後の重量を測ってみると5.6kgとそもそも軽いので、フィッティングに関しては細かくこだわらずとも十分背負って歩きやすい。
パソコンや弁当や書類などを入れたのとほぼ変わらない重さなので、しっかり背中にフィットさせてゆっくり歩くことで快適に旅を楽しむことができています。
生地は頼もしいダイニーマ

素材に関しては、防水性が効いている上にアウトドア史上最も軽量で強靭な素材とも言われるダイニーマコンポジットファブリック(DCF)が使用されています。

もう4年以上愛用し続けていて、なおかつどれだけ粗々しい使い方をしていてもまだまだ現役。
また、大雨に降られたとしてもバックパック内部がすぐにすぶ濡れになることはなく、雨への対処が比較的しやすいのも愛用理由のひとつです。
Nero Ultra 38L Jet BlackZpacks(ゼットパックス)

UL装備でも“質”にこだわるのがたかにぃ流

最近ではすっかりこのバックパックひとつで充実したキャンプサイトを作ることができていて、広げるとこんな感じ。

必要最低限の荷物ではありますが、キャンプ飯も焚き火もしっかり楽しむし、雰囲気も大切にしています。
さて、ここからはアイテムをひとつずつご紹介。ボクと同じようにUL装備でも質に関して極力妥協したくない! という方、ぜひ参考にしてみてくださいね。
CAMPたかにぃのバックパックの中身を公開!

ズラリと並べると、改めて自分でも驚くほど色々入っていました(笑)。その中身が、こちら!
- ➀ テント「OUNCE DESIGNS/ ultralight minimalist DCF shelter – Version 2」
- ➁ ペグ
- ➂ マット「山と道/ minimalist pad」
- ➃ トレッキングポール「GossamerGear/ LT5」
- ⑤ シュラフ「NEMO/ Pulse™ 20/30 Endless Promise®」
- ⑥ ピロー「Rab/ストラスフィアピロー 」
- ⑦ クッカー「PAAGOWORKS/ TRAIL POT1200」
- ⑧ ガベッジバッグ「asobito/ 山のごみ袋」
- ⑨ ウォーターキャリー「Platypus/ ウォーターキャリー」
- ⑩ テーブル&ランタンスタンド「noicoyamaico/ mini carbo3 lite&LEISMOR/バックパッカーズランタンスタンド 」
- ⑪ ランタン「GOAL ZERO/LIGHTHOUSE micro FLASH 」
- ⑫ ヘッドライト「MileStone/MS-G2」
- ⑬ 焚き火台「MOFMA/ユークリッド」
- ⑭ 焚き火グローブ「Bush Craft Inc./クイック焚き火グローブ」
- ⑮ クーラーバッグ「NakedLabo/ Power Puff Thermal Sack 」
- ⑯ アメニティセット「minimalize gears/Pack Hanger」
- ⑰ バッテリーセット
- ⑱ ファーストエイドキット
- ⑲ 防寒着
- ⑳ レインウェア
- ㉑ モンベル「バグプルーフスリーピングネット」
- ㉒ タイベックシート「HAPPY TRAIL MINIタイベック」
- ㉓ ライフウォーター
- ㉔ ソーラーパフ
基本的に小物はスタッフサックに入れていて、細々としたアイテムはクッカーにスタッキング。とにかく効率重視で出し入れする手間を少しでも省こうと工夫しています。
そんなスタッキングのコツも後ほど少しご紹介するとして、まずはこの中からとくに気に入っている一軍ギアを紹介させてください!
中でもお気に入りはこの7つ
1|重量わずか165gの革命的テント!


テントはOUNCE DESIGNSという香港のメーカーのテントで、重量はなんと165g!
究極に軽いのが特徴ですが、通常のドームテントのような構造ではなくフロアのないワンポールテントで、感覚的にはテント泊とタープ泊の中間といった感じでしょうか。

また、ポールはトレッキングポールを代用することで設営できるため、ポールの重量も軽量化できて効率的。
素材はDCFでその強度は先ほど紹介したバックパックの生地に比べると少し低めですが、軽さに振った結果実現された165gという驚異的な軽量性は、徒歩キャンプにはかなり魅力的です。
●Ounce Design ultralight minimalist DCF shelter – Version 2について詳しくはこちら
2|シュラフはとことん無駄を省いたキルトタイプ

シュラフは、NEMOのPulse™ 20/30 Endless Promise®。3シーズン対応ながら500gと、かなり軽量化されています。

こちらは、フードがないキルトタイプのシュラフ。寝たときに体重で潰されてしまう背中のダウンも省き、その分とことん軽量化されているというわけですね。

ちなみに、シュラフは収納袋は使わずそのままバックパックに入れています。
色々試した結果、結局この方法が一番バックパックがコンパクトになるし、収納姿も美しくなりました。みなさんもぜひお試しを!
パルス 20/30 エンドレスプロミス レギュラーNEMO(ニーモ)

3|料理も収納も効率化してくれる優秀クッカー


クッカーはPAAGOWORKS(パーゴワークス)のTRAILPOT 1200をよく使います。鍋とフライパンと蓋がセットになっていて、表面加工もされているので、焦げ付きにくく洗いやすいのが特徴。
コンビニやスーパーで買えるパックご飯やレトルト、冷凍食品などがちょうど収まりやすいサイズなので、「何も考えずに家を出てもキャンプ飯が何とかなる」のが気に入っています。

また、このクッカーにはガス缶やバーナーやカップなどをスタッキングできるので、じつは収納面でも大貢献。これもバックパックの中を綺麗にまとめる、隠れたコツだったりします。
トレイルポット S1200Pパーゴワークス

▼「トレイルポット」について詳しくはこちら
関連記事:パーゴワークス「トレイルポット900」をレビュー!メスティンよりいいかも…
4|テーブルまわりは雰囲気も軽さも妥協しない!

結構荷物になったり場所を取りがちなテーブルですが、快適に食事をするには欠かせないですよね。そして夜はできればランタンスタンドも欲しい……でもやっぱり重量は抑えたい! そんなワガママな願いを叶えてくれているのが、このセット。
テーブルはnoicoyamaicoの「mini carbo3」。カーボン製のミニテーブルで、肉抜き加工による軽量化と個性的な見た目が気に入って使っているアイテムです。
●noicoyamaico mini carbo3について詳しくはこちら
▼「noicoyamaicoのnano carbo」について詳しくはこちら
関連記事:【仰天】わずか30g&組み立て3秒!謎の穴あきテーブルを使ってみたら…想像以上に出番多かった

併せて使っているランタンスタンドは、LEISMORのバックパッカーズランタンスタンド。テーブルとの相性が凄く良くて、見た目も可愛い! テーブル周辺を明るく照らすのに十分なサイズ感も気に入っています。
テーブル単体で80g、ランタンスタンドは39gなので、全部合わせても119g。分解するとテーブルの収納袋に入るくらい納まりが良いのもポイント。持って行くか悩む前に、バックパックに入れちゃいます。
●LEISMOR バックパッカーズランタンスタンドについて詳しくはこちら

ちなみにケースとして使っているのは「permandbaton(パーマンドバトン)」のポーチ。個性的な絵柄のダイニーマ生地でポーチや財布をハンドメイドで仕立てているメーカーで、こちらもお気に入りブランドのひとつです。
●permandbatonについて詳しくはこちら
5|ランタンは定番+シェードで個性を注入

ランタンは、ゴールゼロのライトハウスマイクロという超定番アイテム。ゴールゼロのランタンは電池が長持ちするし、光量調節もしやすいのでとてもおすすめです。
ライトハウスマイクロチャージゴールゼロ


それに今は、先日沖縄の友人からプレゼントしてもらった「花ブロック」という伝統柄のランタンシェード被せて使っています。アンバーカラーになって、雰囲気も出てお気に入り。
こういう旅先の出会いと伝統に触れるのも、遠征キャンプの醍醐味なんですよね。
6|ミニマムながら、しっかり焚き火を盛り上げてくれるのがコレ

焚き火台はMOFMAの「ユークリッド」。落枝でも焚き火を楽しめるので、枝が落ちているようなキャンプ場を狙うことで薪代の節約にもなります。
ユークリッドはたった140gの焚き火台ですが、ステンレス素材ならではの熱反射により暖をとることもできる。寒い季節のミニマムな焚き火にも最適です。とは言え使い勝手が良すぎて、何だかんだ季節を問わず持って行きますね。


また、収納はペラペラなA4サイズで、それを曲げた状態でバックパック沿わせて入れられるのがかなり便利。荷物量に制限されず、焚き火はしたい! という旅人におすすめです。
ユークリッドMOFMA

▼「ユークリッド」について詳しくはこちら
関連記事:【もはや芸術】新進気鋭の焚き火台。MOFMA「ユークリッド」が俺のハートを鷲掴みにする
7|アメニティセットは吊り下げ式&コンパクトに

アメニティセットは、パックハンガーというスタッフサックにひとまとめに。

歯ブラシやコンタクト洗浄液やウエットティッシュ、耳栓等、寝る前に使いたいアイテムを入れておき、テントやタープに吊るしておくような使い方をしています。
●minimalize gears PACK HANGERについて詳しくはこちら

……という7つの道具を含む愛用ギアですが、ひとつひとつが小さいとはいえご覧のとおりサイズも形もバラバラ。これをバックパックに入れるにはちょっとコツが必要だったりもするので、そのお話もしておきましょう。
パッキングのコツは?
まずは「小分け収納」と「カテゴリー分け」が重要

荷物をコンパクトにまとめるULキャンパーの多くがやっているのが、”スタッフサック”と言われる小分けに整理できる収納袋を使ったパッキング。
スタッフサックは細々としたアイテムをまとめておくのにとても便利で、カテゴリーに分けて収納していくのがおすすめです。
“テトリス収納”でデッドスペースを無くす

基本的にバックパックの中のデッドスペースを無くすことが、最良の収納方法です。
まず、ビニール袋をバックパックの内側に這わせて入れて、そこにシュラフと防寒着を入れます。ボクの場合は先述のとおり、シュラフは収納袋には入れずにそのまま押し込むことで、バックパックのデッドスペースを極力無くしています。
その後はクッカーなど少し歪な形のモノをシュラフに押し付けるような形で入れ、各スタッフサックをテトリスをするように入れていきましょう。
到着してすぐ取り出したい物は一番上に置く

入れる順番はスタイルによって変えていますが、キャンプがメインのときはテントが一番上。キャンプ場に着いたらすぐ出して、テントを設営することを考えての配置になります。
今回パッキングの様子を撮影してみたので、こちらの動画もぜひ参考にしてみてください!
こんなことも聞いてみた
Q1:ギアは情報の収集元は?

基本はインスタグラムか友人から聞くか、アウトドアショップで見つけることが多いですね。
全国を周っていると、その土地土地のアウトドアショップには色々行きます。ショップさんによって揃えている物も違ったりするので、そのカラーを楽しむのが趣味です。
Q2:今気になっているブランドやショップは?

気になってるブランドはありすぎてあげられ無いですが、ギア選びでおすすめしたいショップさんは長野県安曇野にある「LEISURES」ですね。
バックパックキャンプからバイクツーリング系までカバーしているので、軽量化したい方がいたらここでいろんなブランドをチェックしつつ、吟味していくのがスムーズなんじゃないかなと思います。
▼LEISURES探訪記はこちら!
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Q3:ギア選びのポイントは?

ここまでご紹介したアイテムがそうであるように、ギア選びは基本的に軽くてデザイン性の高いものを選んでいます。
「旅がしたい!」が根源としてあるので、自分が気に入った宝物をバックパックに詰め込んで遊びに行くのが好きなんですよね。

キャンプサイトにレイアウトしたときは、好きなものに囲まれてる最高の状態なんです!
Q4:最近はどんな旅をしてる?

始めた頃は近場の公共交通機関で行きやすいキャンプ場にバックパックを担いで行ったり、自転車に括り付けて行っていましたが、徐々に距離を伸ばすようになり、今では中長期のロングトレイルを楽しんでいます。
先日は四国歩き遍路に45日間かけて、行ってきたところです。
ウルトラライトスタイルなバックパックキャンプをして、人生に豊かさを感じるのがたまらなく楽しいな! と思って旅を続けています。
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何気に自由度の高いバックパックキャンプ、みなさんもぜひ!

車が無くてもキャンプはできるし、むしろ車に頼らない方が海外などの遠征はしやすい。また、バックパックキャンプだと荷物量も少なく、帰ってからのメンテナンスも簡単です。
ぜひ皆さんも、バックパックキャンプを始めてみてはいかがでしょうか?
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記事提供元:CAMP HACK
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