悪夢の『+5』から復活 清水大成は「思い出したくない」トラブルも首位と1打差で最終日へ
<カシオワールドオープン 3日目◇23日◇Kochi黒潮カントリークラブ (高知県)◇7350ヤード・パー72>
「思い出したくないですね…」。うつむき加減でそう話す清水大成は、7番パー5で悪夢の『10』を叩いた。
首位と1打差の最終組からスタートした清水は、1番パー4でバーディ発進を決めると、6番パー4でも1つ伸ばし、好調な流れに乗っていた。しかし、迎えた7番パー5でトラブルが待ち受けていた。
620ヤードと非常に長い右ドッグレッグのホール。右サイドは浅く、多くの選手が“コースなり”ではなく、ほぼ直線的にティショットを放つ中、清水は右の林に打ち込んでしまった。隣接ホールに一度ボールを出して態勢を整えたものの、林越えを狙った3打目がまさかの“ロスト”。さらに5打目もロストボールとなり、7打目でようやくコースに戻すことに成功。その後8オン2パットで、計10打を要する結果となった。
この大きなミスで、すぐに気持ちを切り替えることは難しかったが、キャディからの『6打差ならあきらめないでしょ』という一言が清水を奮い立たせた。後半、強風が吹き荒れる難しいコンディションのなか、10番パー4で奪ったバーディが「気持ちを後押ししてくれた」と立ち直るきっかけに。その後さらに2つのバーディを奪い、少しずつ“借金”を返していった。最終的には「73」でホールアウトし、首位と1打差の3位タイで最終日を迎える。
「この位置に帰ってくることができて、本当によかったと思います。あすはこんなことがないように、バーディを取って行けるように頑張ります」。今季は何度も優勝争いに絡みながら、あと一歩のところで初勝利を逃してきた清水にとって、今大会を含めて残り2戦。ナイスカムバックを果たした25歳が、悲願の初優勝を目指して最終日に挑む。(文・齊藤啓介)
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