佐久間朱莉の14本を直撃! 「10Kヘッド+先端が硬い中調子シャフトでフェードを打ちます」
ツアー未勝利ながら、今季のメルセデス・ランキングで9位の好成績を収めている佐久間朱莉。彼女のセッティングを撮影すると、面白いギアを発見。その詳細をレポートしたい。
ドライバーは今年大ヒットした『G430 MAX 10K』のロフト10度を使用している。女子プロでこのモデルを使っている人は少ないが、佐久間はなぜこれを選んだのか?
「見た目は大きいですが、安定性があって、私の中では芯が広いなと思います。ちょっとのミスでは大きなミスにならないので、そこを気に入っています。ヘッドは真っすぐ低く動かしたいので、安定したショットが打てますね」
『G430 MAX 10K』は重心角がかなり大きいため、フェードヒッターの佐久間が球をつかまえて左に打ち出すスイングにもマッチしているといえる。
シャフトは開幕当初の『レジオフォーミュラ MB+ 55 S』から『レジオフォーミュラ B+ 55 S』に変更。どういった意図があったのだろうか?
「暖かくなり振れるようになって、ヘッドスピードが上がったので、スピン量が増えました。そこでスピン量を抑えようと思って替えました」
日本シャフトの女子ツアー担当に確認すると、「前のモデルよりも先端がよりしっかりしていてスピンが減ります。『レジオフォーミュラ B+ 55 S』は中間が軟らかくて先端が硬いので、佐久間プロのスイングにマッチしています」と教えてくれた。
3番ウッドと5番ウッドは『G430 MAX』を使用している。「あまり顔を大きく感じなくやさしいので、使っています。つかまってくれるヘッドが好きなので。右に飛んじゃう球が嫌なので、このモデルを使っていますね」と佐久間はいう。
また、4番と5番のユーティリティ『G430』に関しても「私はフェードヒッターなので、右ペラのミスが好きじゃないんです。つかまって左に打ち出す方が好きですね」と、考え方は一貫している。
一方、バッグに入れているアイアンは『BLUEPRINT S』で、ウッドの流れから考えると小ぶりなモデル。ピンをデッドに狙うクラブでは顔と打感を重視しているようだ。
「ヘッドがコンパクトで、球離れが速くなく打感が柔らかい点を気に入っています。あまりボテッとしている顔が好きじゃなくて、小さいので見た目からスッと入れた気がしますね」
シャフトは女子プロで流行している『N.S.PRO 850GH S』を採用しているが、『N.S.PRO 950GH S』だと重すぎて振れなかったという。
ウェッジは『S159』を愛用しており、グラインドはソール後方やトゥ・ヒール側を落としているHグラインドを使っている。「ソールはいろいろ削ってもらっています。バンスは少ないタイプ。最近はバンスを使って打てるようになったので、滑らせて打ちやすいと思います」。
こだわり抜いたギアと上手くマッチしたからこそ、佐久間の精度の高いショットや正確なショートゲームが可能になったのだろう。
【佐久間朱莉のクラブセッティング】
1W:ピン G430 MAX 10K(9度+1度で10度/レジオフォーミュラ B+ 55 S)
3W:ピン G430 MAX(15度+1度で16度/レジオフォーミュラ M+ 55 S)
5W:ピン G430 MAX(18度+1度で19度/レジオフォーミュラ M+ 65 S)
4・5U:ピン G430(22度・26度/N.S.PRO プロト)
6I~PW:ピン BLUEPRINT S(N.S.PRO 850GH S)
50・54・58度:ピン S159(N.S.PRO 950GH neo S)
PT:ピン DS72 2021(33インチ)
BALL:タイトリスト PRO V1x
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ツアープロが使用する古い名器があるという。関連記事【原英莉花、石川遼、平田憲聖が使う2022年発売の”UTの名器”とは何だ?】を読めば、そのモデルが分かります。
<ゴルフ情報ALBA Net>
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